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No.864 ≪株式公開を考える≫-2015.4.22 プリント メール
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2015/04/22 Wednesday 11:28:05 JST

No.864 ≪株式公開を考える≫-2015.4.22 目加田 博史

 

最近の東証のマザーズ、JASDAQIPO(新規株式公開)実績をみると、1月~3月の3カ月累計で20138社、20148社、2015年はなんと20社が公開を果たしています。IPOバブルが再燃しているのかもしれません。経営者にとって株式を公開する、つまり「上場」することは一つの夢です。上場するとは無利息で資金提供を受け、業績の結果次第で利息すなわち配当をいくら払うかを決めればよいという特権を手にすることです。無利息で手にした資金で設備投資や人材投資や運転資金に回すことができます。もちろん、中小企業経営者のほとんどが差し出しておられる担保も個人保証も必要ありません。

業績不調の時は高い金利を支払った上に、金融機関の支店に出向き担当者や支店長の顔色をうかがいながら決算書を提出していました。金融機関から「役員報酬や社員賞与を見直していただけると助かるんですが」と要望という名の飲めない指示も甘んじて受けなければなりませんでした。しかし、努力の甲斐あって、好業績が2年続くと手のひらを返したように好意的になり、手元資金で経営できるので金利も驚くほどの案件が提案され、支店長が定期的に訪問してこられます。同じ銀行の方とは思えないほど業績次第で激しく変化する金融機関の態度に翻弄されてきました。

このような経験をされた経営者にとって証券会社からの公開提案は天使のささやきに聞こえることでしょう。大幅な創業者減税もあり、相続対策に株式公開は最高です。メリットばかりが膨らみ、デメリットやリスクは問題なく解決できそうに思えてきます。しかし、長考と熟考が必要です。長年にわたりタイムリーな朝令暮改で生き残ってきたワンマン経営企業にとって、公開するとは四六時中TVカメラが回って生中継される経営を行う覚悟が必要です。

私が以前勤めていた会社が上場しました。トップが上場宣言してから上場準備、審査を得て上場、上場後の経営実際のプロセスを体験しました。未公開企業の時は許されたことが公開企業になると許されなくなります。中でもコンプライアンスと業績修正は大変です。各種規則や規定が整備されマニュアルブックだけでも何冊もの分厚い本になります。マネージャーはそれをしっかりと把握しておかねばなりません。業績予想の修正は株主の重大関心事ですので極めて厳重なチェックが入ります。売上高で10%、利益で30%以上の差異が生じる場合は記者会見を開いてきちんとした根拠を示しながら説明しなくてはなりません。

会社情報を公開し不特定多数の方々に株式を購入していただくわけですから、株主に影響のある情報はいち早く報道各社に公表しなければなりません。決算の結果は有価証券報告書として公表します。その内容は微に入り細に入り社員すら知らない内容も多いものです。事業ごとの打った手と結果、今後の経営課題や方向性、貸借対照表や損益計算書、キャッフロー計算書といった財務諸表はいうに及ばず原価明細書まで公開が義務つけられています。一般管理費の個々の勘定科目までは表示されていませんが、大体の推測は可能です。

上場のビフォーアフターを経験した立場からみて生中継経営を実践するつもりなら上場は一つの方法ですが、会社の永続を目指す上で中小企業の上場はあまり賛成できません。それよりも子会社や関連会社を設立・育成し上場させるなら大賛成です。
業績の良い企業は証券会社からのアプローチがあると思いますが、長考と熟考をお勧めします。

 
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