No.403【すべての答えは社内にあり】-2006.4.26 |
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2006/06/02 Friday 12:53:33 JST | |
No.403【すべての答えは社内にあり】-2006.4.26
祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。 沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理を表す。 おごれる人も久しからず、唯春の夜の夢のごとし。 たけきものも遂には滅びぬ、偏に風の前の塵に同じ。」で始まる有名な平家物語は普遍的な真理を語っています。 つまり、「変化こそ常道」。遥かかなたの太古から未来永遠に続く「自然の法則」です。 会社は環境適応業 会社や組織は常に変化している社会の中で生きているので「環境適応業」といわれます。 環境とはもちろん、社会のことであるから、地域社会、日本社会、国際社会と呼び名はさまざまですが、個人の集団であることだけは間違いありません。個人は十人十色で、顔かたちはもちろんのこと、考え方から、性格から、行動パターンまで千差万別です。 人と同じでありたいと望む横並び主義の人もおれば、絶対に人と一緒じゃ嫌だという人もいます。 欲しいものはいくらお金を出しても手に入れたいという人もおれば、月並みで平凡が一番という人もいます。 だからこそ、いろんなビジネスが成り立つのであり、いろんなアプローチがビジネスモデルに なるのです。 ここまでは少し考えれば誰でもわかる問題です。 理念は保守的、手法は先進的 ここからは応用問題です。 企業や組織の業績が停滞しているときは、必ず、「自然の法則」に逆らっているのです。 つまり、従来のやり方に固執する「変化を嫌う勢力」が力を持ち出しているのです。 反動勢力、抵抗勢力と呼ばれる人たちだが、中にはトップ自身が抵抗勢力となる場合があり、これは手の施しようがありません。 今までのやり方を正当化し、継承することは寿命を縮める一番の特効薬です。 間違ってはいけないのは、ひたすら継続し、継承してゆくべきはその『精神』であり、達成手段としての『手法』ではありません。 組織や会社の創業の精神や存在意義、どうしてわが社は存在しているのか、何のために存続させねばならないのか、それが社会のために良いことなのかを問い続けた結果出てくる経営の精神、それが継承すべきものであり、伝統なのです。この精神と手法(やり方)をごっちゃにして会社をおかしくしているところがたくさんあります。 今までのやり方を否定するところから、はじめようではありませんか。 社員の不平や不満を聞くだけに終わると、そこには「お客様」の存在が希薄になってしまうことがあります。それでは本末転倒ですよね。 お客様から支持していただくには、今まで以上にレベルの高いこと、困難なこと、面倒くさいことに取り組まねばなりません。 同時に、もっと「安く、楽に、早く、正しく」できる方法がないかを考えに考えて、改善していく。 もっとお役に立つ、なおかつ、他社が始める前に始めてみる。 そのために、仕事の仕方を変えてみる。道具を工夫してみる。パソコンやインターネットやホームページを工夫してみる。そのための人材投資や設備投資に力を入れる。 トップ一人の目で見るより、日ごろからお客様の声無き声を聞いている社員の目で見たほうがより正しい解決策が見出せるのです。 トップや幹部は決断係であり、苦情係でよいのです、全員が結集して、問題を共有し、解決策を模索することが重要なのです。それも、できるだけスピーディに。時間は貴重な経営資源です。 貴重な時間を有効に使いながら、スピーディに解決策を図る事が企業を「(変化こそ常道という)自然の法則」にカンバックさせて、業績を再浮上させる決め手になるのです。 トップや幹部が鳩首会談しても、本当の解決策にはなりません。 決定事項を実践するのは、現場であり、第一線のメンバーです。彼らの積極的なYESなくして、業績の向上はありません。 いやいやのYESはNO以上にたちが悪いものです。「NO」といえない中でのYESはその人の持てる力の50%も発揮できないからです。 解決策はすべて社内にある トップ以下メンバーが問題意識を共有できて、問題解決に向けてHAPPY YESを勝ち取ることができたならば、その組織は必ず勝利を収めることができます。 組織に属するメンバーで、改善を望んでいない人は皆無です。難儀なことはしたくないけれども、お客様から「ありがとう」「良かったよ」「今度もお願いね」といわれれば、進んで難儀なことに取り組んでいくのは不思議な心理です。トップや幹部はその取り組み姿勢を応援するだけでよいのです。もっと言えば、邪魔さえしなければうまく行きます。迷わしたり、惑わしたり、忠告したり、叱責するのは愚の骨頂です。 忠告すべきは、やることもやらず、役割も果たしていない割には給与や権利だけは主張する人たちです。 何度注意しても改善の兆しが無いと感じたら、さっさと合法的にやめていただく手続きに入ることです。 「遅刻せず」「休まず」「サボらず」「就業規則に記載された最低限のことしかやっていない」ことが多い場合は、やる気があるかどうかを確認して、具体的な改善テーマを課して、毎日きちっと指導するべきです。 例えば、新規開拓をするために毎日10枚の名刺をもらうことと、名刺交換したら「複写はがき」を書いて投函する。そのうちの30%に当たる3社には上司同行で見積書や提案書を提出する、といった具合です。 これらをそのままにして、従来と変わらない社風や手法を継続しているところに業績低下の原因があるのであり、常に「お客様の目線」で、「お客様の利益向上」に貢献できるやり方を試行錯誤してゆけば、業績はおのずと向上するものです。 原因はもちろん、解決策さえも、社内にあることを再認識して、行動に移しましょう。 |