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織り成す経営~企業承継期の経営 第17号-2014.8.28 プリント メール
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2014/08/29 Friday 15:02:37 JST

織り成す経営~企業承継期の経営 第17号-2014.8.28

「 多様なマンパワーを活かす経営力の源泉!」

 

2014年8月15日~19日、新しい事業展開の検証もあり、インドネシア視察に赴いた。東南アジア、アセアンを代表するインドネシアは世界第4位の人口約2億4千万人の成長市場である。高層ビルやショッピングモール、いたるところでみる地下鉄工事、多くの都市開発や工業団地の整備の一方で、ジャカルタやバンドンの間を車で走るだけでも、人や車、オートバイの波、波、波に驚く。実際に、視た車やオートバイはおなじみ日本製のブランドばかり。そして、食べ物の味付けも日本人になじみやすい。
また、日本の有名メーカーも進出しているし、車は右側通行である。一方で、標高1200mの高冷地農業も視察をしたが、広大な丘陵耕地(5ha)でオランダからのロックウールを利用した水耕栽培と有機栽培がおこなわれている。そして、集荷場で選別包装されて、ショッピングモールの食品売り場に並ぶ、日本の6次産業化事業のようなアグリビジネスが展開されているのは少し、驚いた。インドネシアは異国ではあるが、あまり違和感のないお国柄に感じた。
その背景は親日感情だろう。我々の訪問時、ちょうど、69周年の祭典が新大統領参加の下、開催されていた。インドネシアの独立は、日本が第二次世界大戦での降伏後、降伏後のインドネシア駐屯の旧日本兵の方々が、インドネシアの独立のため、先陣を切ったと聴いて、合点が行った。
さて、2013年3月に発表されているボストンコンサルティンググループのレポート(※1)によれば、「インドネシアの中間・富裕層(※2)は急増。2020年には、現在から倍増の1億4,100万人に。企業にとって、またとない成長の機会に」とある。実際、インドネシアは人口ボーナスの国で、単に人口が多いだけでなく、ニューファミリーや若年層が多い。ジャカルタでは、顧客セグメントを意識したショッピングモールを何店か周り、商品MDや食品売り場の単価ウオッチをしてみると、化粧品やヘルスケア商品も充実、豊富なカット野菜や出来立てベーカリーコーナーもみることができ、品揃えも愉しめる。所謂、“消費を愉しむ”ライフスタイルが確実に入ってきていることを感じる。
まさに、これから成長ドライブがかかる市場であると思うが、間近なところで、多様性への対応を考えさせられた。
今回の視察であるIT会社とのご縁を頂いたが、経営トップがヒンズー教の男性、副社長がキリスト教の女性、営業幹部は特定の宗教でない日本人の男性、スタッフはイスラム教の男性という多様な構成だった。それがスムースに運営されているのは、単一民族の日本人からすると、驚くべき現実だった。
現在、宗教観や価値観の違いによる衝突は悲劇を生むことが普通に存在している。
このインドネシアはイスラム教徒が非常に多い国ながら、資本主義社会であり、ハラール認証があろうとなかろうと食品売り場には豚肉も並んでいる。いろいろなことが寛容だった。

現地に進出している工場責任者からは、現地スタッフに対する“納期”や“品質”意識の弱さを拝聴した。まさに、人種や宗教の違いを乗り越えて、多様なマンパワーを結集していかなければならない。
私が20歳代の頃、組織において、物事の徹底する度合の調査についての話があった。この物事というのは“方針”や“指示”と言ったことに置き換えてもよいだろう。
その時は“1、2回では浸透しない。36回言い続けないとダメだ”と言っていた。

すると、インドネシアではどうなるのだろうか?グローバル経営の中で、多様なマンパワーを結集するということはどういうことなのだろうか?
一言で言えば、人材の採用選別と人を活かす環境と教育に尽きると思う。そのためには、いろいろな国籍や宗教を越えた普遍の何かがあるだろう・・・と考えているとき、グローバル企業「ジョンソン・エンソ・ジョンソン」の日本法人の元幹部で、年上の知人の話を思い出した。多様なマンパワーを束ねる普遍の何かは、“我が信条”だった。
ちょっと長いが、ジョンソン・エンド・ジョンソンのホームーページから引用させて頂く。
<引用始め>「我が信条」

我々の第一の責任は、我々の製品およびサービスを使用してくれる医師、看護師、患者、そして母親、父親をはじめとする、すべての顧客に対するものであると確信する。顧客一人一人のニーズに応えるにあたり、我々の行なうすべての活動は質的に高い水準のものでなければならない。適正な価格を維持するため、我々は常に製品原価を引き下げる努力をしなければならない。顧客からの注文には、迅速、かつ正確に応えなければならない。我々の取引先には、適正な利益をあげる機会を提供しなければならない。

我々の第二の責任は全社員 ――世界中で共に働く男性も女性も―― に対するものである。社員一人一人は個人として尊重され、その尊厳と価値が認められなければならない。社員は安心して仕事に従事できなければならない。待遇は公正かつ適切でなければならず、働く環境は清潔で、整理整頓され、かつ安全でなければならない。社員が家族に対する責任を十分果たすことができるよう、配慮しなければならない。社員の提案、苦情が自由にできる環境でなければならない。能力ある人々には、雇用、能力開発および昇進の機会が平等に与えられなければならない。我々は有能な管理者を任命しなければならない。そして、その行動は公正、かつ道義にかなったものでなければならない。

我々の第三の責任は、我々が生活し、働いている地域社会、更には全世界の共同社会に対するものである。我々は良き市民として、有益な社会事業および福祉に貢献し、適切な租税を負担しなければならない。我々は社会の発展、健康の増進、教育の改善に寄与する活動に参画しなければならない。
我々が使用する施設を常に良好な状態に保ち、環境と資源の保護に努めなければならない。

我々の第四の、そして最後の責任は、会社の株主に対するものである。事業は健全な利益を生まなければならない。我々は新しい考えを試みなければならない。研究開発は継続され、革新的な企画は開発され、失敗は償わなければならない。新しい設備を購入し、新しい施設を整備し、新しい製品を市場に導入しなければならない。逆境の時に備えて蓄積を行なわなければならない。これらすべての原則が実行されてはじめて、株主は正当な報酬を享受することができるものと確信する。
<引用終わり>https://www.jnj.co.jp/group/credo/index.html?nv=side

 “お客様”、“従業員”、“地域社会・共同社会”、“株主”の順に、行動への信条が受け継がれていく。どんな価値観や宗教観を持っていても、ビジネスにおいてはこの信条に従うというもの。この信条に従う意志のある人を採用し、教育し、環境を整える。
多様性国家、インドネシアで感じたことはそれに尽きるといっても言い過ぎることはなさそうだ。

※1;原題「Indonesia’s Rising Middle-Class and Affluent Consumers: Asia’s Next Big Opportunity」ボストンコンサルティンググループによる。
※2;月間世帯支出200万インドネシアルピア(Rupiah以上の人口(1Rupiah=0.0094円)。
・「エリート層」 月間世帯支出 750万以上(Rupiah) 690万人(2020年)
・「富裕層」   月間世帯支出 500~750万未満 1,650万人(2020年)
・「上位中間層」 月間世帯支出 300~500万未満 4,930万人(2020年)
・「中間層」   月間世帯支出 200~300万未満 6,820万人(2020年)

出所:ボストンコンサルティンググループ人口・世帯支出データベース(2012年)、インドネシア中央統計局(BPS)、ボストンコンサルティンググループ分析。

 

21世紀経営クラブ 株式会社オリナス    谷口行利
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最終更新日 ( 2014/08/29 Friday 15:03:39 JST )
 
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