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No.772 ≪規制緩和を味方につける≫-2013.7.3 プリント メール
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2013/07/03 Wednesday 13:08:13 JST

No.772 ≪規制緩和を味方につける≫-2013.7.3

 

参議院選挙を占う東京都議会選挙で自公の保守勢力は立候補者全員が当選するという異例の結果が出ました。参議院でねじれを解消できるだけの議席を取る可能性が高くなり、長期政権が現実のものになってきました。昨年暮れからの安倍政権の公約や戦略のゴールはすべて参議院選挙に勝利することだけに向けられているでしょうから、シナリオ通りの展開といえます。勝利した暁にはなし崩し的な修正や骨抜き圧力に屈せず、おごり高ぶることなく明るい未来を確信できる国にしていただきたいものです。

アベノミクスの目玉といえる成長戦略の成否は既存勢力の頑強な抵抗を打ち破って規制緩和ができるか否かにかかっています。その中で最近よく目にするのは待機児童の解消です。保育園には無数の規制と、巧妙な仕掛けがあり、政府が決定しても、実際の決断を行う権限は地方自治体が持っているため、「笛吹けど踊らず」状態で、現実にはまだまだ時間がかかるようになっているのです。
認可保育園になると、運営費として国が50%、地方自治体が25%、保護者が25%負担するようになっています。建物の建て替えには希望するところがすべて叶えられるわけではありませんが、多くの費用を負担してもらえます。認可外保育園は基本的な要件は認可保育園と同じため、リスクが高く、新規参入を阻んでいます。たとえば、ゼロ歳児の場合は3人に付き1人の保育士が必要で、1~2歳児では6名に1人、3歳児では20名に1人、4歳児以上では30名に1人となり、それに伴い保育料も設定されているのです。横浜方式が成功したのは横浜市が250億円の財政負担に耐えられたので実現できたそうです。待機児童をなくすために、自治体が巨額の拠出をできるところは限られていますので、全国に普及するには、無理があるかもしれません。

また、保育料は全国一律ではなく、地域によって大きな差があり、地方は安くなっています。しかし、保育士資格は全国共通ですので、保育士は待遇の良いところにシフトする傾向があります。また、保育士の待遇の低さは、保育士不足に拍車をかけると同時に、復職できない潜在有資格者が約70万人もいる現状を作っています。これは、法律で国の補助の対象となる常勤保育士になるためには6時間以上の勤務が必要で、子供を育てながらの勤務が大変厳しい状況にあります。保育士の子供が待機児童になっているという皮肉な現象を作っています。2017年までに40万人の定員増加をはかり、待機児童をゼロにすることを公約にしている上で、規制緩和だけで解決できる問題は多々あります。このあたりの安倍政権の本気度と企業のビジネスチャンスを生かすには、政治の動きを見つつ、行動を起こさねばなりません。

2年前の都道府県別の待機児童をみると、東京都7855人、神奈川県3095人、沖縄県2295人、大阪府1710人、千葉県1432人、愛知県1422人、埼玉県1186人、兵庫県1071人、福岡県1063人、北海道996人の上位10都道府県で87%を締めます。待機児童ゼロは9県、50名未満は12県で、待機児童が社会問題化しているのは一部地方自治体という構図があります。公約を実現するために規制緩和を実施して強固な岩盤を破壊するメリットと既得権益勢力を守るメリットと比較して、政治的にどちらの方が議席を獲得できるかとなると答えは明白です。しかしそれでは何も変わりません。そこには未来の希望の星である子供を育てやすい環境を作り、良い国にするという高い理想の実現に向けて邁進する力が必要となります。安倍政権がそのような高い理想を使命として持っていることを期待しています。

目加田博史

最終更新日 ( 2013/08/13 Tuesday 13:32:42 JST )
 
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