No.758 ≪技を磨く≫-2013.3.27 |
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2013/03/27 Wednesday 16:47:15 JST | |
No.758 ≪技を磨く≫-2013.3.27
会社には様々な技術があります。その技術をお客様に提供することにより利益を生んでいます。技術に価値があればある程高く売れ、利益も多くなります。 たとえば、「庭の草を引く」というビジネス。100坪の庭に生えている草をひたすら抜くという仕事は、誰でもできる仕事です。平坦な場所で芝刈り機を使えるところならば半日で終わりますから、せいぜい3万円プラス交通費というところでしょう。石が多くて起伏の激しい複雑な庭なら、道具も限られます。1時間5坪としても20時間かかります。3人で1日で終わらせれば10万円かかりますが、いただける金額はせいぜい3万円程度ではないでしょうか。しかし、それではこちらの経営が成り立ちません。そこで、お客様のニーズを満たし、なおかつ、予算内で技術を磨かねばなりません。 早く草を抜くスキルを高める方法もあるでしょう。道具を工夫して、生産性を高める方法あります。その両方を駆使すれば、3人で半日で終わらせることも可能かもしれません。そうすると、5万円程度でできます。 「庭の草を抜く」という仕事の奥にあるのは、『庭をいつもきれいにして、急なお客様が来られても恥ずかしい思いをしなくて良いようにしたい。しかし、本来なら自分でやればよいことなので、それほど大きな費用はかけたくない。草はすぐに生えてくるので、根気よくやらないといけないが、自分には時間がないし、夏場の作業はこたえる。だからと言って、草が生えないようにコンクリートで固めたくはない。石を敷き詰めて景観を壊したくもない。何か、良い方法はないだろうか』といった思いでしょう。 そこで私たちプロは、お客様のニーズをQCD(Quolity:出来栄え、Cost:価格、Delivery:納期)の3要素のそれぞれで裏切るほどの技術を磨かねばなりません。ローテクはすぐにまねされますので、常に一歩先を行く努力が必要です。たとえば、工事をしていただいたお客様に隔月で現場巡回し、写真で記録し、報告書にまとめ、お客様専用のホームページ上で報告するような保守メンテナンスサービスを月5000円程度で提案するのです。それはとてつもなく面倒で細かいことですが、これを追求してゆけば真似されることもなくなるでしょう。他社がやれば赤字になるでしょうから。
目加田博史 |
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最終更新日 ( 2013/03/29 Friday 12:55:22 JST ) |