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No.386【感動的な明太子】-2005.12.21
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2006/06/01 Thursday 12:00:39 JST
No.386【感動的な明太子】-2005.12.21

お歳暮シーズンで猫の手も借りたいぐらい超繁忙期を迎えている宅配便にまつわることで初めての感動的な経験をしました。
サービスとは何かを考える意味で、大変参考になりましたので、読者の皆様にも味わっていただければ幸いです。

いつも盆暮れに明太子を送っていただく瀬川さん(仮名)からお歳暮をいただいたのですが、今回はたまたま妻も同行したロンドン出張と重なり、帰国すると「生ものにつき会社に持ち帰り保管しています」というメッセージが入った不在票が数枚入っていました。
通常は自宅マンションの管理人さんに預かっていただいているのですが、チルド商品だけは管理人預けではなく直接手渡しする会社がほとんどなので、今回の事態になったのです。

最終便で帰沖したので不在票を見たのは真夜中の12時でした。翌朝、早速、宅配会社に連絡すると、
「保管期限が切れましたので、先程の便で送り元に送り返したところです」
とのことでした。
これは送っていただいた瀬川さんに大変失礼なことをしてしまい、事情を連絡しなければと思い、自宅にかえると留守電が入っていました。
「私、明太子の『ふくや』コールセンターの山田(仮名)と申します。瀬川様からご依頼の商品が保管期限切れで戻ってきております。恐れ入りますが、ご都合の良いときにご連絡くださいますようお願い申し上げます。電話番号はフリーダイヤルの×××でございます。夜の9時ごろまでは営業しておりますのでよろしくお願いします」
と丁寧なメッセージが入っていました。
留守電を聞いたのが夜の9:30だったので、遅いかなと思ったのですが、念のため電話してみました。
「お電話ありがとうございます。明太子の『ふくや』

コールセンターの山田でございます。」
「沖縄県那覇市の目加田と申します。留守電のメッセージを聞いて電話したのですが」
「ああ、目加田様ですね。お電話した山田です。
再度、新しい商品をお送りいたしますので、今からの手配ですと○日の午後3時以降のお届けになります。ご都合の良い日はございますでしょうか。」
「えっ、また送っていただけるのですか。悪いことをしてしまったなと思っていたのに、うれしいですね。○日の午後なら大丈夫です。」
「かしこまりました。お届け時間が指定できますが、いつがよろしいでしょうか」
「そうですね。○日の午後6:00以降なら確実に自宅におります。」
「かしこまりました。では、○日午後6:00~8:00の時間帯でお届けいたします。」
「よろしくお願いします。ところで、瀬川さんには連絡が行っているのでしょうか。」
「いいえ、瀬川様にはまだご連絡しておりませんのでご安心くださいませ」
「よかった。ありがとうございます。」
約束どおり、『ふくや』さんから新鮮な明太子が届き、瀬川さんにお礼を言う事ができました。

このようなやり取りはどの会社でもやっていることかもしれませんが、経験したのは初めてです。
とても感動しました。もともと私は『ふくや』の根強いファンではありましたが、この事件でますますファンになりました。
保管期限切れで戻ってきた商品は『ふくや』にとってはロスです。しかも、発送と返品コストも無駄になりますし、再配達するコストも加算され、この事件で『ふくや』は商品だけでなく同額程度の被害をこうむった事になります。

しかし、明太子の発送を依頼した瀬川さんも、依頼をうけて商品手配した『ふくや』の山田さんも、依頼に従って荷物を配達した宅配会社も、送っていただいた私もだれも悪者はいませんので、商品が返ってきた段階で、『ふくや』の山田さんは依頼者の瀬川さんに「不在で保管期限切れ」の事実を告げるだけでなんら責任を問われることはありません。
後は宅配会社に問い合わせたところ返送された事を知った私が、瀬川さんに「出張して家には誰もいなかった」と事情を説明すればよいだけです。
再度送るかどうかは瀬川さんの胸先三寸の問題です。

にもかかわらず、『ふくや』の山田さんはそのような対応を取りませんでした。
私に連絡を取り、『ふくや』さんのコストと責任で再配達をするという対応をしたのです。
たった一人の「贈る思い」を大切にした『ふくや』の山田さんの行動は素直に「すばらしい」と感動しましたし、山田さんのような人がいる『ふくや』さんもまたすばらしい企業だと感動しました。
BtoCのビジネスモデルではこのようなきめ細かい対応ができるかどうかで企業の力が決まります。
気まぐれな一人のお客様を創造しファンにする仕組みを会社の中に構築することが生き残りのキーワードになります。

宅配を主体とする物流会社もBtoCの典型的な企業です。宅配の中には個人も法人もありますが、要求されるのは個人ベースのサービスです。
あるとき、宅配会社の不在票が入っていました。
不在票に書いてある連絡先に電話すると、
「配達は翌日になりますが、在宅されていますか」
「いますよ。11時から1時の間だったら大丈夫です。」
「申し訳ないのですが、今は繁忙期なので、時間指定は対応できないのです。午前か午後なら大丈夫なんですが」
「11時も午前ですよ」
「いえ、11時から12時の間にお伺いできるとは約束できませんので」
「そう。困りましたね。朝は何時からできるんですか」
「早くても9時以降です。」
「だったら、10:30には自宅にいるように調整しましょうか」
「ですから、時間指定ができないのです」
「困りましたね。だったら、管理人さんに預けてください」
「管理人さんは1階におられるのですか」
「はい、1階です。」
「わかりました。では管理人さんにお預けいたします。ありがとうございました」
そして、翌日の夜、自宅に戻りポストの中を見るとメッセージが入っていません。
おかしいな、確か、管理人さんに預けるといっていたので、管理人さんに預けた旨のメッセージが入っているものと思っていたのです。
次の夜も入っていません。そこで、物流会社に電話をして、状況を確認しました。
「おかしいですね。配達は終わっていますよ」
「いつですか。」
「お客様がおっしゃっていた翌日に管理人さんに預かっていただきました」
「えっ。じゃあ、なぜ、いつものように不在票にその旨を書いていただかなかったのですか。私宛の荷物が届いていますかと聞くのもおかしな話ですよ? 普通はどこの会社も不在票に一言かいていただいていますがねえ」
「申し訳ございません」
「わかりました。ありがとうございます」
といって、電話を切って、管理人室に荷物を受け取りに行きました。
最近のマンションは各戸に宅配荷物用のポストが設置されていますので、このような問題は発生しないのですが、昔のマンションではよくある話です。

本来期待しているサービスも提供していただけない場合は、荷送り主に対して、会社変更のお願いをすることになります。通販等では宅配会社を指定できるのが一般的ですから、ますます、格差がつくことは間違いありません。

 
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