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No.382【会社の宝は智恵巧者】-2005.11.23 プリント メール
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2006/06/01 Thursday 11:41:28 JST
No.382【会社の宝は智恵巧者】-2005.11.23

先日、顧問先A社の社長より、招待状をいただきました。創業者の代から、現社長まで54年間の長きに渡り経営の第一線を陰日向なく勤め上げた名物“番頭Bさん”の退任披露をやりたいので参加してほしいとのお誘いで、参加してきました。
今時、ひとつの会社に半世紀以上勤めること自体、ありえないことかも知れませんが、日本的経営の真髄を見るようで大変、刺激を受けました。
日本的経営とは「終身雇用」「年功序列」「企業内組合」のことを言いますが、時代を超えて、その良い部分だけをうまく運用してこられた成功例といえます。顧問先A社もすでに成果主義を採用され、年功序列はほとんど機能していないにもかかわらず、優秀なBさんには、年齢に関係なく責任のある仕事に従事していただく。Bさんも、社長の申し出を、意気に感じて、エネルギッシュに仕事をこなす。
単に勤続が古いのではなく、環境に適応しながら変化する環境の中で、常に実績を上げながら責任を果たしてきたところがすばらしいのです。
A社は業界における地域NO.1企業ですから、ベテラン幹部はややもすれば安住意識や固定観念から、変化を拒絶し、抵抗勢力化するものですが、この名物番頭Bさんは逆に変化の重要性を解いて率先垂範して、来たのです。まさに会社の宝といえましょう。

先人の智恵

その名物番頭Bさんの挨拶の中で非常に参考になったエピソードがありましたのでご紹介しましょう。

エピソード1 「バスを自社物流として利用する」

創業当時の物流は自転車が主流で、自動車といえばその時にはバスしかなかった。そこで、バスを無料で利用して、物流網を構築していったのです。バス停まで荷物を運び、運転手に頼み配達先の近くのバス停まで運んでもらう。そのバス停には、社員が待っており、運転手から荷物を受け取って、自転車で配達する。そうすると無料でスピーディに配達ができるため、業績に大いに貢献しました。
正式にバス会社と運送契約を結べば、バス会社は法律違反となり様々な制裁を受けてしまう。しかし、運転手との人間関係で、好意で運んで貰う分には一向に構わない。
新しい道具やしくみを何でも自社に利用できないかと考える癖はすばらしいですね。

エピソード2 「後発が先発に勝つ」

35年前のこと、業界ダントツのトップメーカーC社との取引を始めるときのこと、その地方にはすでに先発企業があり、顧問先A社は後発の取引先だったのです。
トップメーカーC社は圧倒的なシェアを持つガリバー企業で、そのブランドを持つと持たないとでは業績に大きく差が出てくるのです。ただ、先発企業はC社とまだ代理店契約を結んでおらず、やり方次第では顧問先A社が先発企業を抑えて代理店契約を結ぶチャンスがあったのです。
なんとしても代理店契約を結びたいトップの意向をうけて名物番頭Bさんは智恵をひねりました。当時は高度成長の真っ盛りで仕入れれば売れる時代です。倉庫が決め手を握ると読んだ番頭Bさんは、先発企業よりもはるかに積極的に物流倉庫の充実を図り、仕入量も激増させてゆきました。売り切らねば、在庫の山になってしまいます。しかし、リスク以上にチャンスを考えたのです。
当時、先発企業は仕入れた商品を大阪から船にのせて発送していました。しかし、番頭Bさんは同じやり方では負けると判断し、先回りをして、鹿児島まで陸送をして時間を稼ぎ、鹿児島から船にのせ、数日早く仕入をしたのです。港に荷物が着くや否や、一斉に営業を行い、先発企業の船が入港する前に大量の積荷を売り切ってしまったのです。
そして見事に代理店契約を勝ち取り磐石の基盤を築く基礎を作ったのです。

エピソード3 「お客様を巻き込めば面白い」

お客様からの「社員の慰労を兼ねて運動会をやってほしい」と依頼され、A社のレクレーションならイザ知らず、得意先を集めた運動会は初めてです。
元来、運動は万能だった名物番頭Bさんは、智恵をひねりました。
会場の手配から、当日の企画・運営、食事の段取り等やるべきことは驚くほど多く、A社の社員総出で切り盛りしました。
小さな規模の得意先が多かったので、お客様からは大いに喜ばれましたことはいうまでもありません。
取引関係を超えた関係が出来上がる瞬間です。
その後、社員の懇親会をしていたときに、社員がダンスに興じているのを見て、ダンスパーティを企画しました。これは得意先の社員だけが参加できるようにして、得意先の社長の参加は断りました。
得意先の社員が喜んだのは言うまでもありません。注文を取ってくるのは得意先の社員ですから、A社の販売が順調に推移し、圧倒的な業績基盤を構築したのです。

知識は使わねば智恵にはなりません。この名物番頭Bさんは、勝つためには何をすれば良いか、必死に考えて、そして行動したから成功し、勝つことによって智恵になったのです。
バスが走っているのは皆が知っていたにもかかわらず、それを利用しようと考えた人しか智恵がわかなかったのです。それも、無料にしなければ、運転手もバス会社も困るわけですから、どうすれば運転手と人間関係を強化し、協力者にできるかを考えたわけです。
例えば、今はインターネットの個人ホームページの代表例として無料で利用できる「ブログ」が大流行です。ブログが流行しているのは知っていても、ブログに関心を持たなければブログを使う智恵は生まれません。たった数分で開設できるブログをやった人しか活かす事ができないし、これを勝つために使うにはどうすればよいかと考えない限り、勝つための智恵が生まれないのです。
ライバルに先行して勝つために、コストだけを考えて大阪港から出港したのでは、勝負にならなかったでしょうし、値引競争で価格的にも相当な犠牲を伴ったことでしょう。しかし、圧倒的に勝つためには戦略的に行動したのです。
「あの時代だからできたことで、今の時代はそんなにうまく行きませんよ」という反論が聞こえてきそうですが、本当にそうでしょうか?
いつの時代において、もし皆が同じ発想ができたなら、なぜ先発企業はそうしなかったのでしょうか?
時代のせいではなく、智恵の差なのです。
智恵は「目的達成のために持てる知識を総動員して行動した人」にしか授かりません。
マニュアル通り行動できても、それは智恵にはなりません。目的達成のためには、何をすればよいか必死になって考えたときに初めて、智恵になるのです。

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