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103号-小さな不適合を改善につなげましょう- プリント メール
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2012/01/13 Friday 16:30:27 JST

経営に役立つISOシリーズ 103号‐小さな不適合を改善につなげましょう-

食品製造業A社は、ISO9001の認証取得以来、初めての更新審査を迎えました。社長がインタビューを受けています。

審査員:
3年間の運用状況を今回の更新審査では確認していきたいと思います。継続的改善という観点では、成果はいかがでしょうか?

社 長:
是正処置の発生状況を見てみると、一昨年が1件、昨年が0件、今年度が0件でした。大きな不適合の発生はなくなり、ISOの効果は出ていると思っています。

審査員:それは良かったです。予防処置の実施状況はいかがですか?

社 長:予防処置は3年間ゼロ件です。

審査員:そうですか。例えばクレームなどは発生していませんか?

社 長:それは発生しています。営業部門と製造部門でしっかり対処しています。

審査員:
年度末に実施されたマネジメントレビューの記録を見てみますと、そういう対応状況は、社長への報告事項としては記録されていませんね。クレームなどの不適合が年間どれくらい発生しているかなどについて掴んでいますか?

社 長:
月次の幹部会議では、毎月発生したクレームについて報告を受けています。先ほども言いましたように、重大なクレームに至らない不適合は是正処置を必要とは考えていません。予想もつかなかったイレギュラーなケースが結構多い様です。もちろん重大なクレームで是正処置が必要な場合には是正処置は実施してきました。

審査員:小さなクレームの原因の分析は行っていますか?

社 長:それはやっていません。

審査員:御社ではISOの運用も3年間続けて来られたので、大きなクレームになる問題は発生していない様です。しかし、ISO運用の効果が出るか出ないかはこれからが本番です。いかに潜在的な課題を浮かび上がらせて予防処置をとるかです。イレギュラーなケースが多いという話がありましたが、まとめてみると傾向が見えてくるものですよ。例えば、納品間違い、製品の破損、欠品などが発生する事が度々あることを昨年の審査の時には営業部門や製造部門でお聞きしました。そういう課題を解決することで、コストの削減につながるでしょうし、納期の順守という面で顧客のメリットにつながる効果が期待できるはずです。

社 長:確かにそうですね。改善の必要な課題です。

審査員:
実際に改善を進めていくためには、「事実」をしっかり押さえておくことが必要です。「現在このような状態で対応が必要です」ということを皆が認識できるデータです。納品間違いや欠品の改善は1人の人では難しいでしょう。色々な部門の部門長や担当者が関わっていく必要があります。そのためには現場の「見える化」を進め、事実を押さえることです。

社 長:なるほど。具体的などのように進めていけば良いでしょうか。

審査員:
現在の日報によってデータをしっかり記録することと、会議などの報告制度を上手く活用して月度、年間のデータが上手くまとめられるように工夫していかれてはどうですか。決して余計なデータの記録はしてはいけませんよ。そして、年度末の経営計画作成会で予防処置を具体的に検討するようにすることから始めてはどうでしょうか。

社 長:分かりました。検討してみます。

ISO運用期間の長いISO企業では、不適合は発生せず、ある時点から改善が停止することがよくあります。マネジメントレビューで2年連続是正処置、予防処置ともにゼロという報告がされているならば、ISO運用の壁にぶつかっている可能性があります。今月は、小さなクレーム(不適合)を予防処置につなげることを検討します。

提案1 小さなクレーム(不適合)に注目しましょう
 ISOの壁にぶつかっている企業では、「不適合とは顧客に大きな迷惑をかける事態にいたるもの」と定義し、そのようなクレームに対してのみ是正処置を行っている事例が多く見られます。しかし、是正処置を実施する必要がないと判断されていた小さなクレームについてもまとめて見てみると傾向が分かってくることが沢山あります。改善することでコスト削減や業務の効率化につながる「宝の山」に注目しましょう。

提案2 経営計画作成会で予防処置を検討しましょう
 小さなクレームの整理やその対応策の検討は頻繁に行う事が理想ですが、先ずは年に1度の経営計画会で検討することを提案します。1年間の小さなクレームのまとめと分析を行い、その中からコストダウンや業務の効率アップにつながる予防処置を各部門のアクションプランとして決定することで、PDCAサイクルを回しフォローすることができます。

まとめ
 ISOの運用が充実してきた企業では、潜在的な課題を「見える化」する仕組みが重要です。そして改善方法(予防処置)を経営計画に織り込むことで、経営計画の進捗確認時にフォローをすることができます。そのプロセスを議事録に残すことで、規格の要求している記録もクリアーできます

以上

根橋弘行

最終更新日 ( 2012/01/18 Wednesday 11:56:05 JST )
 
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