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No.670 ≪そんなに急いでどこへ行く≫-2011.7.13 プリント メール
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2011/07/13 Wednesday 13:11:26 JST

No.670 ≪そんなに急いでどこへ行く≫

 

今日は少し長文ですので、適当にお付き合いください。「狭い日本、そんなに急いでどこへ行く」 どこかで聞いたような、誰かが言っていたような言葉です。気になって調べると、1973年の交通標語だそうです。1973年と言えば、第一次オイルショック、ベトナム戦争終結という大きな出来事がありました。前年の1972年は沖縄返還、日中国交正常化、国内では2月に浅間山荘事件が発生しました。
そのころの日本は田中角栄総理の日本列島改造論で、高度経済成長を猛スピードで突き進んでいました。日本にもモータリゼーションがやってきて、店舗は郊外に進出し、どんどん大型化しました。立派な道路建設が盛んにおこなわれ、高速道路網が急ピッチで整備されてゆきました。その反動で、市街地の狭い道路は車で渋滞し、次第に寂れてゆくのです。それまで順調に成長路線を歩んできたのに、前近代的と思える浅間山荘事件を見て、将来に暗雲がたちこめて不安で気持ちがざわついた印象があります。
そんな時に、「狭い日本、そんなに急いでどこへ行く」というスローガンが心にスーっと入ってきたのです。
いままた、そのスローガンが説得力をもって語られるようになっていると感じています。スピードや効率が多くの人々の幸せと一致している間は、共感をもって受け入れられ、それが善であると信じて疑われることはありませんでした。しかし、それが不幸だと感じる方が多くなると、大きな振り子の揺り戻しのように、スピードや効率優先に対する疑問が生まれや反動として、「ルネッサンス」としての人間復興、人間性再生という考え方が蔓延して来たように思うからです。
例えば、世界一の防潮堤で守られ安全だったはずの生活が破壊され、最も安全で安価でクリーンで地球温暖化防止にも劇的な効果を発揮し、未来のエネルギーのホープと思われていた原子力発電が自然災害により想定外の事故をおこし、人間の力ではコントロール不能とも思える事態に直面し、地域住民だけでなく国全体が放射能の不安におののいている現実は、「そんなに急いでどこへゆく」、身の丈に応じた成長をしなさいという声なき声のメッセージでしょう。
人類史上、最高に安価且つ効率的に構築されたサプライチェーンに依存していたメーカーは、東日本大震災により長期にわたり生産停止に追いやられてしまました。情報やデータは阪神大震災や世界同時テロの経験を生かして「クラウド」化しましたが、モノのクラウド化は今後の課題となりました。
そして、「停電」の経験が極端に乏しくなっている現代人にとって、空気のように当たり前の電気が手に入らないという経験は今後の行動をするうえで
大きなファクターになってくることでしょう。最も大事なものは人類の進化向上であり、テクノロジーはその有効な手段です。
先人の教え通り、大地震がくれば、何はさておき大急ぎで、できるだけ高いところに逃げる。夏は打ち水をして、すだれで直射日光を防ぎ、蚊帳をつって虫にかまれない工夫をする。これらのことはインターネットがなくても、携帯電話がなくても、電気がなくてもできることです。何も懐古主義を提唱しているわけではありませんが、あまりにも短絡的に快適さやスピードや効率、安価なものを求め過ぎて、本来の目的である「人間の幸せ」を犠牲にしているように思います。
3.11東日本大震災の後をうけてさらに、スピード優先、効率第一主義は色褪せてきています。人間の成長度合いに応じた社会の発展が人間を幸せにするのでしょうが、今の時代は人間の成長スピードをはるかに超えたスピードで進歩を遂げています。日進月歩から秒進分歩へ、恐ろしく早いスピードが普通になっています。今やスーパーに行けば、何でもそろっています。魚は臓物を取り除かれ三枚におろしてきれいなトレーや真空パックに入っています。魚の丸物を買ってきて、調理する事を考えると恐ろしくスピーディで効率的で清潔です。生ゴミも出ませんし、臭いもしません。野菜も同様、きれいにパックに入っています。土を耕し、種をまいて、水をやり、雑草をとり、害虫を駆除して収穫する必要は有りません。極めて経済的で、清潔です。
30年ほど前の話ですが、新人の商社マンがスペインにタコを買い付けに行った時、タコは赤いものだと思い込んでいた彼は薄黒いグロテスクなタコをみてクレームを出し、現地の人にひんしゅくを買ってしまったそうです。そこまでひどくはないかもしれませんが、物事の原理原則、現地現場、現物現品の最初から最後まで知っておくことは決して悪いことではありません。
江戸時代、日本は鎖国といういまから考えればとんでもない政策を260年にわたってとり続け、諸外国の発展から距離を置いてきました。唯一の外国との情報交流は長崎の出島を通じて行われましたが、それでも、日本は近代化への道をスムーズに取ることができました。それは「柔軟性」のなせる業です。無いことを受入れ、あるもので工夫する知恵が柔軟性を培ったのだと思います。
いまこそ、あるがままを受入れて、自らの体と心を使って、全ての生産活動に関わってみようではありませんか。

No.670  そんなに急いでどこへ行く.-2011.7.13.pdf

目加田博史

最終更新日 ( 2011/10/06 Thursday 15:31:55 JST )
 
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