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織り成す経営~中小企業の風土改革-2011.5.27 プリント メール
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2011/05/27 Friday 09:59:16 JST
5号 中小企業の「企業承継」に必要な3つの“鼎”!

“織り成す経営”のタイトルには“、地方になくてはならない中小企業の経営がいつまでも存えて欲しいという願いがあります。
どんな世の中にあっても、地方中小企業は社会に貢献する事業を通じて、顧客に、従業員に、利害関係者に対して“三方良し”の経営の実現を求められています。しかし、一方で艱難辛苦が容赦なく地方中小企業には襲いかかってきます。まさに、企業経営はゴールのないマラソンであり、常に革新が求められています。
その革新で重要なのが「企業承継」です。これまで、様々なバトンタッチをみていますが、これが本当に難しい。短期間ではなかなか簡単にはいきません。
進んでおられるところでも、顧問税理士の先生に相談され、誰を後継者にするかが決まり、資産承継で税務面の相続対策が進んでいるのが一般的ではないでしょうか。また、これも遺留分に配慮した相続をしたのは良いが、事業を継ぐ後継者に、経営権の確立や資金流動性等の配慮まではなかなか詰め切れていないのではないでしょうか。

ある地方中小企業A社。後継者を社長に据えたものの、右肩上がり時代の創業経営者は古希を迎える今も、最高経営責任者としてリーダーシップを発揮されています。ところが、現品・現場・現実主義から乖離しているため、古参の経営幹部を重用。
しかし、その経営幹部は、トップの寵愛を錦の御旗に、我田引水の経営やキャッシュフロー経営から逸脱した売上至上主義で経営を遂行して、環境変化に対応できずに、再生支援機関の支援下に。そこで、後継者が追加保証や組織固め等の後始末に、悪戦苦闘。“獅子が子を千尋(せんじん)の谷に落とす”という言われがありますが、これは、我が子に、見栄や体裁の“尻拭い”をさせているとしか思えません。

一方、中小企業B社は、地域業界でNo1の会社。喜寿を迎えた創業者は、代表取締役を降り、会長へ。そして、創業時の番頭が代表取締役を継いでいる。定款は、特例有限会社のままで創業時代から変わらず、取締役も創業者とその社長のみ。
会長は子供を後継者と目し、資産承継面で子供達に株式の資産承継を終えているが、みなし上は取締役ながらも、無登記のまま。
そして、番頭の代表取締役との間で、経営者交替が語られていないため、現在、取締役会等のガバナンスなき経営で、新規事業も社長の一存で決まる有り様。まだまだ社長継続の意思は堅く、今のままでは、創業者健在のうちに、後継者への経営承継は困難かもしれない。
つまり、A社もB社も、次の世代への経営承継や経営者交替へのシナリオが円滑に進んでいないのです。

最後に、中小企業C社。50年を超える歴史がある地域一番の会社。中継ぎのプロパー社長の勇退後、創業者一族の後継者に大政奉還をしたのは良いが、次世代幹部が育っていない。後継者に残されたのは、指示待ち及び個人プレーの人材と社風でした。さらに、後継者の議決権そのものも数パーセントの状態で、経営権が不安定。まさに、後継体制ができていない事例です。

オリナスは、「企業承継」に必要な3つの“鼎”があると考えています。

生産年齢人口の減少やグローバル経済の中で、適切な経営ビジョンやM&Aを含む経営戦略を選択し、重点・集中・徹底で取り組むための事業計画の策定という「経営承継」が一つ目。一方、それを誰が選択・決断し、担い、補佐するかの「経営者と番頭交替」が二つ目。
これは、創業者がご健在の内に、経営実務や新事業活動を通じての後継者と番頭教育が必要でしょう。その上で、三つ目が、安定経営の原点として、株式の議決権や生前贈与等の財産の相続や遺言を盛り込んだ「資産承継」で、5年や10年の時間軸でしっかりと手を打たれていることが必要でしょう。

どんなに創業者がカリスマ性を持ち、経営手腕がすぐれていても、いつかはバトンタッチの時期を迎えます。一方、地方中小企業の場合、経営者が株主でもあり、また、間接金融面で法人の連帯保証人でもあるという中小企業特性が、後継者選びを阻害することもあります。その場合には、現在の会社法をうまく活用し、持株会社と事業子会社を分ける方法や定款の変更により種類株式等を導入するなどの対応策があります。いずれにしても、中小企業の「企業承継」は財産面での「資産承継」だけではないのです。

この3つの“鼎”の整備に一定の時間をかけて、体系的に取り組んでいくことが必要です。

21世紀経営クラブ 株式会社オリナス    谷口行利
Homepage  http://www.orinas.co.jp/ 
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最終更新日 ( 2011/06/08 Wednesday 15:05:53 JST )
 
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