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No.383【今時のイギリス】-2005.11.30
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90号-社長が「満足」するISOにする- プリント メール
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2010/12/10 Friday 15:22:52 JST
90号-社長が「満足」するISOにする-

 

製造業A社は、ISO9001の認証取得以来、運用に3年間取り組んできました。そして、今回は初めての更新審査を迎えました。審査の冒頭に社長インタビューを受けています。

審査員:
今回は更新審査ですので、3年間の運用状況についてお聞きしたいと思います。先ず初めにお伺いしますが、ISOに取り組む目的に対する達成度はどうですか?

  長:
製造現場の不良やミスの発生を削減したいと思い、ISOに取り組みました。私が一番注目している不良率は、ISOに取り組む前に比べて3年間で1%低減しました。目標にはまだ達していませんが、効果は出てきていると思います。

審査員:
効果は出つつあるのですね。効果が出た理由は何ですか?

  長:
検査体制を見直して、ルールを明確にしたことが良かったのだと思います。品質について全社的な意識が高まったことも大きいでしょう。

審査員:
そうですか。それでは逆に、不良率が目標まで到達していないのは何が原因なのでしょう。

  長:
現場にまだまだ改善の種が転がっていると思うのですが、それを拾いきれていないと思います。私はたまに製造現場を歩くのですが、その時に「これはまずいな!」と気づくことが沢山ありますから。製造業と言うものは小さな改善を一つ一つ解決することで利益を出していかなくてはなりません。

審査員:
社長としては、歯がゆい思いもしておられるということですね。例えば、マネジメントレビューでは、そういう現場の状況は的確に報告を受けていますか?

  長:
不良の発生状況は報告されています。機械別や製品別の不良発生状況が分かるように過去の審査で指摘を頂いて改善してきました。現状の報告は受けているのですが、そこから一歩が踏み出せていません。こうしようと意見も出ないままマネジメントレビューは終了しています。

審査員:
そこで、もう一歩踏み込んで具体的なマネジメントレビューのアウトプットを出すべきではありませんか。ISOのお客さんは社長なのですよ。お客さんが不満だったら、不満だと言うべきですよ。

社 長:
どういうことでしょうか。

審査員:
ISO9001の目的は顧客の満足を高めることですが、会社でその責任を負っているのは社長です。社長がその責任を果たすために、不満は社内に伝えなければなりません。社長は不満を表明しなければ、ISOのシステムは問題なしということで、そのまま進行してしまいます。言い方を変えるとISOのお客さんである社長がクレームを出さなければ、「社長は満足している」ということになってしまうのです。

社 長:
なるほど、ISOでは社長はあまり口を出すべきでないと勘違いしていました。どんどん口を出していけば良いのですね。

審査員:
ISOには社長が口を出す道具がありますので、それを使うと上手く機能すると思います。マネジメントレビュー、是正処置や予防処置を使うと、再発がしないように対策をじっくりとることができます。最初は時間がかかるかも知れませんが、確実に会社を向上させるためには効果的です。

社 長:
分かりました。ISOとの関わり方をもっと変えていきます。

顧客の顧客満足は社長の責任であることは間違いないですが、そのために社長はISOを使っていかなくてはなりません。社長が目指す品質レベルに達するために必要なテーマを品質目標として設定させ、その達成のために実施すべき活動を管理することです。社長が目指す品質レベルに達していなければ、改善を社内に求めなければなりません。今回はISOの「顧客」として社長がとるべきアクションを検討します。

提案1 マネジメントレビューを活用しましょう
マネジメントレビューでは、必ず社長によるアウトプットが出されますが、その内容は具体的に改善してほしいことを明示しましょう。その内容は、細かく具体的であるほど有効です。社員が何をすれば良いか伝わるからです。そして、その指示は、経営計画の重点方針に明記し、月度会議などの定例会議で進捗状況をチェックするようにすれば実行状況がフォロー出来ます。

提案2 社長による是正指示を出しましょう
ISOの運用期間が長い会社では、是正処置の実施がゼロという事例が散見されます。記録漏れの不適合などはなくなっていますが、改善すべき課題はまだあるはずです。社内で是正処置のアクションがとられていない場合は、先ずは社長から是正指示を出すことを提案します。必ず、是正処置報告書を出させて、クローズしていきましょう。

まとめ
社長の指示をISOを使って行うメリットは、「実施されなければ外部審査で不適合を指摘されるので、実施しなければならない」という強制力が発生することです。会社の変化に必要な強制力を利用して改善を進めましょう。

                                      以上

12月経営に役立つISOシリーズ 90号.pdf

最終更新日 ( 2011/10/25 Tuesday 13:25:20 JST )
 
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