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No.391【今時のイギリス】-2006.2.1
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No.611 ≪出せば増える≫-2010.5.26 プリント メール
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2010/05/25 Tuesday 15:02:51 JST
No.611 ≪出せば増える≫-2010.5.26

 

強欲な男が森の近道を家路に急いでいると小さな池を見つけた。「さて、こんなところに池があったかな」と思い、目を凝らしてみると何かが浮かんでいる。

夕暮れが近づいている森の中は薄暗くてよく見えない。池に近づいてよく見ると、イカダの上に金色に輝く小さな壺がのっているではないか。誰もいない事が分かっているが、念のため周囲をそれとなく見回した強欲な男は、「しめしめ、だれもいない。俺はついているなあ、今日はいつもと違う道をきたが、お宝に出会えるなんて。これはきっと、日頃の行いが良いからと神様が御褒美を下さったに違いない」と勝手に思い込み、イカダを手繰り寄せようと水を手前に勢いよくかいた。
着物が濡れるのもわすれて、必死で水をかいた。波紋が広がり、イカダがゆらゆら動いた。手ごたえを感じて、さらに勢いよく水をかいた。すると、手前にかけばかくほど、イカダが向こうに動いてゆくではないか。
「なぜ、こちらに来ないんだ。」強欲な男は池に足を踏み入れ、手を伸ばしたが、届かない。池にはいったまま、もっと強く手前に水をかいた。もう服も何もびしょぬれである。
慎重に足で池の底を確かめながら前に進むが、急に底が深くなっているらしく、首まで水につかっても足が底につかない。溺れそうになって、あわてて、岸に戻り、思案したが、今日は諦めて、家に帰って明日の朝一番に道具を持ってくることにした。

次の朝、長い棒を持って池にやってくると、池の上からはイカダも金の壺も消えていた。強欲な男は、せっかく自分が見つけた宝物を誰かに取られたのが悔しくて、事の一部始終を庄屋さんに訴えた。すると、庄屋さんは「命拾いしてよかったじゃないか。自分だけ良ければいいと思うから、水を手前に書いたんだろう。だからいけないんだよ。誰のものかは分からないが、イカダに乗っている金の壺が落ちてはいけないから、向こう岸につけてあげようと思えば、水を向こうに送るだろう。そうすると、イカダはお前さんの方にやってきてお礼をいったはずだよ。さしずめイカダに乗った金の壺は、お金やツキや幸運と一緒で、まず最初に差し出さないと手に入らないよ。カネは天下の回りものと言うだろう。何もしないで手に入れようという魂胆がそもそもの間違いだな。いやあ、命拾いしてよかったよかった。今度はチャンスを逃がすでないよ」と言われ、はっと気付いた。

そうか、そういえば、ふろおけに浮かんでいるおもちゃの船を手繰り寄せる時もてまえにかけばかくほど反対に向こうに行ってしまうのと同じだな。カネも同じなんだと悟ったそうな。

No.611  出せば増える-2010.5.26.pdf

最終更新日 ( 2011/09/29 Thursday 11:38:22 JST )
 
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