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No.381【「人はコストではなく資源だ」】-2005.11.16
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80号-内部監査の着眼点 営業部編- プリント メール
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2010/02/12 Friday 10:17:17 JST

80号-内部監査の着眼点 営業部編-

 

前回に引き続き、製造業A社の初めての更新審査の場面です。管理責任者と内部監査員がインタビューを受けています。3年間の内部監査の結果を確認すると、一昨年に1件の不適合が製造部で発生していましたが、昨年、今年の2年間は全社で不適合や改善事項が指摘されていませんでした。

審 査 員:
営業部では、不適合や改善事項は3年間でゼロということですね。営業部の改善点を発見できていない訳ですから、内部監査は非常に問題がありますね。「内部監査が不適合」と言われかねない結果です。なぜなら、目的を達せず、ただ実施したという記録が残っているだけなのですから。マニュアルに規定した手順への不適合はなくても改善事項は必ずあるはずだと思いますが如何ですか?

管理責任者:
確かにそうです。営業部でも問題は色々ありますので、それを改善する手段として内部監査が役立って欲しいものです。先ほど、製造部の監査はもっと現場でQC工程図や作業標準を使って内部監査を進めていくと、改善の糸口が見えるという話がありました。営業部の手順は品質マニュアルに簡単に書いてあるだけですが。これを確認するのですね?

審 査 員:
よく勘違いされているのですが、マニュアル通り実施しているか確認することは内部監査の目的のほんの一部でしかありません。経営改善のために内部監査は実施されるものです。経営的観点から見ると営業部の改善点はあると思いますが・・・。

管理責任者:
営業部で今課題になっているのは、売掛金の回収期間が長期化していることです。

審 査 員:
引合いから売掛金の回収までのプロセスを確認していくと、例えば、最初の段階で具体的に話を詰めていないで見切り発車したり、受注したあとにお客様から色々な要求が出てきて、当初打ち合わせた条件とは違ってきているのにきっちり話をつけずに進めてしまって、請求の段階になって「金額が当初の見積と違うならなぜ説明がなったのか?この金額は払えん」とお客様から言われて回収が長引いてしまうという状況があったとします。そうならば、その手順がまずい、ということが発見できることになります。

内部監査員:
そうですね。具体的には、内部監査をどのように変えたら良いのでしょうか?

審 査 員:
今までより突っ込んだ監査をする必要があります。記録を見ると、従来は規格要求事項の切り口で「顧客要求事項を明確化していますか?」と質問し、相手から営業日報が出てきたら、「OK」と確認して終わりという監査のようです。これでは、マニュアル通り記録があったという確認しかできていません。先ずは、問題のあった受注案件を具体的にピックアップして、手順がどのようによくなかったかを確認することにポイントを絞った監査をしてはどうでしょうか。

管理責任者:
検討してみます。

営業部の内部監査は、製造部とは違った難しさがあります。製造部のように手順が細かく文書化されておらず、案件によって状況が変わってくるからです。また、営業に関しては規格の要求事項は細かな点まで規定していませんので、規格には適合していても会社としてはまずい問題が発生している事例が散見されます。問題が発生していたり、起こるリスクのある箇所については、必要な手順や基準がなかったり曖昧なために問題が起こっていると考えられますので、曖昧さを取り除いていかなくてはなりません。今回は営業部の改善点を見つけるための内部監査について検討します。

ご提案 内部監査員の頭を切り替えましょう
 ISOのシステムが充実してきた段階で、内部監査では記録の不備などの不適合は発見されなくなってくるはずです。それは、ISOの運用が軌道に乗ってきた証拠であり評価できます。しかし、不適合がなかったことだけを確認する内部監査ではISOの目的は達成できません。「内部監査は経営改善のために行うのだ」、「改善につながる内部監査を実施しなさい」、「課題を発見できない内部監査は意味がない」という意識づけを社長や管理責任者は監査員に対して行いましょう。内部監査は経営幹部としてのものの見方、考え方を学ぶまたとない実戦の場なのです。

「経営に役立つ内部監査」とは、不適合ではないけれど改善した方が良い点を発見することです。改善方法は皆で検討すればよいので、先ず「ここは変えた方は良いのでは?」という問題提起を監査員が行うことを意識づけましょう。

ご提案 チェックリスト、質問を変えていきましょう
 営業部では、「7.2顧客関連のプロセス」と「8.2.1顧客満足」の2つの項目がポイントです。この2つの項目の監査のチェックリストを下記のように変更して、「○○がありますか?」という確認をする切り口から、掘り下げた監査に切り替えていきましょう。

7.2顧客関連のプロセス
 ~クレームがあった案件や影響の大きい上位得意先をピックアップして監査する~
・お客様の要求や要望はどのようなものでしたか。その情報はどのように管理していますか。
 ・お客様との交渉はどのようにしましたか。その情報はどのように管理していますか。
 ・○○のクレームへの対応はどのように行いましたか。

8.2.1顧客満足
 ~お客様の評価について役に立つ情報を収集することができているか確認する~
 ・アンケート調査の質問内容は何故この内容なのですか。
 ・アンケート調査の活用方法を教えて下さい。
 ・お客様の反応を日頃、つかんでいるのはどんな方法で行っていますか。
   ・顧客管理の方法を教えて下さい。

                                                 以上

2月 経営に役立つISOシリーズ 80号.pdf

最終更新日 ( 2011/10/25 Tuesday 13:04:29 JST )
 
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