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No.384【活気に湧くロンドン】-2005.12.7
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2009.10~社内の問題点を社員自らに考えさせ、行動を起こさせる! プリント メール
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2009/10/02 Friday 11:32:12 JST
~社内の問題点を社員自らに考えさせ、行動を起こさせる!

 

機械卸業・メンテ業を営む中小企業A社は比較的安定した業績で経営をしています。取扱商品も増えた事もあり、倉庫の空スペースが無くなってきました。「倉庫内の整理整頓」はM社長を含め社員の誰もが会社の問題点と認識し、「何とかしなくてはいけないな」と感じていました。
ある日、M社長は社長主導で整理整頓の取り組みを始めました。しかしスタートしてみると、社員は頭では理解できているものの、いざ取り組むとなると面倒くさい、時間が取られる、業務が忙しい事との理由で、時間が経つにつれ、徐徐に動きが止ってしまいました。
時間的な余裕がない、という社員に負担をかけないように『集まる時間帯(会議や作業時間)は強制せず、自由に行う事』にして、その状況をM社長は外から観察していましたが、一向に改善は進まず、また、M社長が進行状況をチェックする度に社員の表情からは“やらされている感じ”が見えていたのです。この雰囲気が社員の間にあるうちは上手くいかないと感じ、M社長はこの取り組みを一旦中止にする事にしました。

それからしばらく経ち、A社では社内問題を解決するプロジェクトを社員主導で進めることになりました。プロジェクト会議には社員が集まり、新しい課題として話し合い、取り上げたのは偶然にも以前に上手く行かなかった課題、“整理整頓”でした。

場面は社員主導の問題プロジェクト会議です。議題は「倉庫の整理整頓」。同じ課題を今度は社長主導ではなく、社員全員が自主的に取り組むべき問題点と認識し、取り組んでいるところです。M社長は前回叶わなかった整理整頓に対し社員主導プロジェクトが上手く機能するのか、取り組みを見守っていました。

K課長(司会進行役):「それでは、だいたい意見が出揃ったようですので、読み上げます。まず、一番多かったのが、Aブロックの棚の商品を他に移動し、スペースを棚一つ分確保する、C商品をBブロックに移動する、○社の商品を1箇所へ移動する、期限切れの間近の案内札を作る、・・・中略・・・、不良在庫の販売棚を作る、などですね。他に意見はありませんか?」
O課長「はい。不良在庫の件に関しては、・・、C商品に関しては・・、中略・・と思います。」

次々と参加者同士が意見を出し合っているなかM社長は “ここまで(計画を立てる)はいつもいいんだよな。この後に実行できないと意味が無いのを分かっているといいけど“
と社員のやり取りを見ていました。

O課長「だいぶ意見がまとまってきたみたいなので実際に現場で確認してはどうですか?
K課長「そうですね。そうしましょうか。それでは全員、このまま倉庫へ移動してください」

(M社長:ほう、なんだか今回はすごく積極的に動いているな。前回は現場に行こう、なんて社員からは一言もあがっていなかったのに)

~倉庫にて~
K課長「それでは先ほど話し合いをした中で意見の多かったブロックAに空き棚をひとつ確保する件ですが、具体的にどのようにしたらいいとおもいますか?」
社員L「あまり数の出ない商品Kは必要ないと思います」
社員J「私もその意見に賛成です。商品Hは取りだし作業が容易なBブロックにスペースがあるので、そこに移動してはどうですか?」
O課長「いいですね、私も普段からそう思っていたんですよ。LさんとJさんの意見に賛成です。また・・・中略・・・と思います。Bブロックにも不良在庫があるのでそれらを処分すればある程度はスペースができると思います。」
・・・中略・・・
K課長「それでは具体策がそろいましたので、作業の期限を決めたいとおもいます
G課長「1ヶ月あれば十分じゃないですか、来月の○日にしましょう
K課長「皆さん、宜しいでしょうか?では○月○日までに各自作業を進めてください。」

M社長:(これは結果が出るいいプロジェクトになりそうだな。以前は意見もほどほど、やる気もほどほどだったのに、現場での活発なやりとり、具体策、期限、どれも私抜きですすめているな!)

K課長を中心にかなり具体的な話が進められていくことにM社長は感心していました。
以前進めていたプロジェクトでは誰もが敬遠していた問題が本当にスムースに、またスピーディーに社員自ら取り組んでいく姿勢から今回はうまく推進していけると確信しました。
現在、プロジェクトは社員を中心として着実に進められています。

今回のケースから学べること:
うまくいかなかった前回の取り組みと同じ問題点(整理整頓)でも今回は大きな違いが2つありました
2回目のプロジェクトは社員全員が自主的に取り組むべき問題点と認識し、問題解決に向けてプロジェクトを進めた
2回目のプロジェクトは強制的に会議(集まる)時間を設定した

今回はプロジェクトを社長主導から社員主導にする事で、以前のように“やらされ感”がなく、解決に向けて真剣に取り組めているという点、また社員まかせだった会議時間を会社側が用意する事できちんとお互いの意見を共有する場をもてた点が今回の成功要因となっています。
外部環境の厳しい中、閉塞感ばかりを感じては前に進むことすら難しくなります。自ら決めた目標を達成する事で、次のステップへ取り組む意欲へとつなげることは個人にとっても会社にとっても大きな成果となります。

具体的行動提案:「社内の問題点を社員自ら考えさせ、解決させる」 

  1. 全社員が出席する会議(作業が必要であれば、作業も行う)を定期的(例えば毎月第2週○曜日)に開く。
  2. 会議は必ず社員が集まれ、かつ営業活動に響かない時間(営業日の土曜日の午前中など)に設定する。集まれる人だけ集まるような形式では継続できない。
  3. 会議時間は、長くても3時間以内とする。短ければ短いほど良い。
  4. テーマは“社内問題点を解決する”とし、社員が主導となって取り組むべき内容を検討させ、実行→結果確認までを一つのプロジェクトとして組ませる。
  5. 活発な意見交換や動きを早める為に、少人数(5,6名)のチーム制にする
  6. 決定した取り組みに関しては、社長承認の上、スタートする。進捗状況や結果は会議にて報告させ、結果(達成感や満足感)は全社で共有する。
  7. あまりにも方向性がずれている場合は承認の段階で再考させる


自ら進んで取り組む事は勢いもパワーも、そうでない時とは格段に違います。社員が持つ力を会社のエネルギーに変えられるよう、社員が感じる問題点を自ら考え、解決に向けて取り組ませましょう。

 
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