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No.382【会社の宝は智恵巧者】-2005.11.23
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No.568 ≪杣人(そまびと)の知恵≫-2009.7.15 プリント メール
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2009/07/15 Wednesday 10:20:56 JST
No.568 ≪杣人(そまびと)の知恵≫-2009.7.15

 

北山杉で有名な京都市北区の鷹峯・釈迦谷の山荘で、杣人(そまびと:「そまうど」ともいう。林業を生業とし、山と木のことなら何でも知っている職人をいう)の長澤翁の話を聞く機会があった。
杣人というとこの前、カンヌ映画祭で銀馬車賞を受賞し、世界史上初めての女性監督として有名な河瀬直美監督の「杣人物語」(そまうどものがたり)があるが、あれは奈良県吉野村の杣人が描かれている。奈良県は檜で、北山は杉だから、樹種は異なるが、山で生活しながら生計を立てるという意味では同じ杣人と言える。

長澤翁は若いころ、木を切り出すために山の中で一人で3カ月生活した時のことを話されていた。
「夜は真っ暗でとても怖い。森の中を風がわたる音はとても不気味だし、ちょっとした物音にも目を覚ましてしまう」。しかし、そのような体験を踏んでくると、加工された家具を一目見るだけで、どこの山で育ったなんという木で、どちら向きに立っていて、どのような伐採方法で加工されたかがわかるという。
皆が「檜」と言っている物でも「杉」であったり「かや」であったりするそうだ。実際に電子顕微鏡で繊維を見たりやDNA鑑定を行うと長澤翁の正しさが証明されたという。
国内にある檜で創られたという仏像の約70%は榧(かや)という木で制作されているとか。また、伐採前の樹木を見て、どの部位は家のどこに使えばよいかが全体像として見えてくるので、どの木を何本伐ればどんな家が建つかわかるそうだ。
そして、自然の樹木は一切ごみが出ない。木の皮や枝、葉まですべて利用価値があり、捨てるところがないという。木を伐れば植林し、将来のために自然を守る。また、木を伐採する時は「生きてゆく為に伐らせて下さい」と祈りを捧げて、塩でお清めをする事が山と木に対する礼儀だという。
神社仏閣のご神木と呼ばれる木を剪定の時はなおさら祈りを捧げないと様々な現象が起きるそうだ。
弟子の津川さんがご神木の枝の剪定を行う時に、首を絞めつけられるように息苦しくなって硬直してしまったそうだ。自然は生きている。木も生きている。
しかし、生きている木を伐らないと生活ができない。だから祈りをささげて木を伐る。そして、葉っぱ一枚に至るまで生かしきる。そこで始めて自然と共存できる。
そのような話を問わず語りにされ、気がつくと山の空気はひんやりと冷たくなり、あたりは漆黒の闇が降りて来ていた。やはり、一道に徹した人は、すごい能力を身につけることができるようだ。今の仕事に徹する人の強さを見た思いがした。

No.568  杣人(そまびと)の知恵-2009.7.15.pdf

最終更新日 ( 2011/09/22 Thursday 14:26:24 JST )
 
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