2009.07~ミーティングで決める事がリーダーの役割! |
|
|
2009/07/06 Monday 10:24:40 JST |
2009.07~ミーティングで決める事がリーダーの役割!
製造業A社のK専務は部下である配送部門のB課長の事が気になっていました。先日の部課長会議で(通常A社では他部門への要請や部門間の問題を話し合う事になっている)、以前から指摘を受けていた他部門からB課長への要請や、問題点などが解決されずにいたのです。そこでK専務は、「なぜまだ問題点が解決できていないのか?」「部門内の問題の共有の仕方や会議の進め方に問題があるのでは?」と考え、配送部門の会議に参加して皆の議論を見てみる事にしました。
B課長 「それでは、これから会議を始めます、手元に前回議事録を配布していますので確認してください。それでは、これから業務における問題点を話し合います。それぞれ思う問題点を挙げてください」 (沈黙がしばらく続く)
B課長「それではCさんから時計周りに順番に意見を言ってください、Cさん何かありますか?」
Cさん 「・・・・・・そうですね(前回議事録をみながら)、前回と同じく当日の朝に入るお客様からの追加注文です。数が多すぎるので、正直時間をとられすぎています。これがあると毎日の業務に支障がでて、全体的に効率が悪くなってしまうんです。原因は“追加受注を受ける時間の設定”があるようでない事にあると思うんですが、・・」
B課長 「(メモを取りながら)そうだね。確かに・・・中略(メンバーとのやり取りが続く)・・・・かもしれないね。じゃあ、どうしたらいいかな?・・・・ Dさんはどう思うかな?」
Dさん 「そうですね、基本的にCさんと同じですが、受注時間の設定というよりは、追加注文に対応できる人がいない事にあると思います。追加注文の多くは当日の早朝に入る事が多いにも関わらず、その時間帯に対応できる人数が足りないのが原因ではないでしょうか。たとえ受注時間を決めてもお客様の都合で変わる事が多いじゃないですか?ですから追加注文の入る早朝に誰かが前もって(受注内容を)確認するなり、対応するのが良いとおもいます。」
B課長 「うーん、それもあるね。他の人はどう思う?」
Eさん 「Cさんの言ってる事も分かるけど、私はDさんの意見に賛成かな」
B課長 「確かに。両方の意見も分かるな。・・そうするとこの件に関してはこうしてはどうかな、まず追加注文の受注時間の指定が可能か確認して、可能ならそのまま進める。だめなら、Dさんの案でいく・・・・・、どう?皆?」
Cさん 「そうですね、まず試してみましょう。それから考えてみませんか」
その他 「いいと思います」
B課長 「よし、そうしようか」
会議のやり取りを見ていたK専務は「この会議の進め方では、何も解決できない」とB課長へ以下の点を伝えました。
・実際の会議において、問題に対する具体的対策「誰が、いつまでに、どうする」など担当者や期限が明確にされていないため、責任の所在が分からない。また会議議事録は、事細かに話し合った記録はあるが、具体的に書かれていなかったため、次会議で対策がとられたかどうか、どの対策が効果があったのか、チェックが出来る状態ではない(議事録は単なる備忘録になっていた)
今回のケースの問題点はB課長が問題に対する具体策のチェッカー(確認)役にも関わらず、具体策を明確にしていない事にあります。
K専務はB課長に、まずは会議で話し合った結論をあいまいにせず明確に押さえること、決定した具体策の進捗を確認するよう指示しました。
「全員で担当、とりあえず直ぐに始めよう」など議論しているその場では納得しても、あとから振り返ると「だれが担当だったっけ?いつまでにやるんだったのかな?」と なってしまうことが頻繁におこります。
計画(Plan)→実行(Do)→確認(Check)→再試行(Action)のPDCAをきちんと行い結果を残すにはそのプロセスを具体的に、明確にする必要があります。
具体的行動提案:「問題点に対する具体的対策は明確にする」 (1)問題への対策を担当者、期限を参加者がいる場で明確にして議事録に残す。 (2)一つの対策に対して責任者を一人にする(例えば、グループ全員で取り組まなければいけないことでも、 担当者としてそのまとめを担う人を決める) (3)期限は○月○日とする。期限は基本的に次会議までとし、先延ばししない。 (4)次会議において、前会議で決定した具体策を行ったかどうか、またその進捗や結果を担当者から全員に フィードバックさせ、問題点が解決されたかを確認する。 (5)問題が解決していなければ、新たな対策を検討、決定し取り組む。 |