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No.392【お客様を増やす方法は足元にある】-2006.2.8
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地方中小企業再生!≪第11号≫~あなたの会社の経営力は大丈夫ですか? プリント メール
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2009/05/29 Friday 10:40:09 JST
地方中小企業再生!≪第11号≫~あなたの会社の経営力は大丈夫ですか?

 

前回迄のあらすじ;中堅幹部以上のメンバーを集めて開催された緊急会議は、再生へのキックオフとなった。池溜社長が自分の責任を明確にした上で、経営コンサルタントを通じて、多角化の失敗と本業において5年間も営業利益が出ていないことが、発表された。
そして、次代の幹部陣にも再生計画の分析要請がなされ、1週間が経過した。

    再生計画策定の現場では、次世代のキーマン、特に、後継者の存在と行動が重要。
    再生に向かう試練は、後継者のリーダーシップ能力を高める重要な一里塚となる!

(経営者 池溜氏)
じゃあ、早速、再生計画を詰める協議を始めたいと思う。本日も谷先生にアドバイスを頂きます。先生、どうぞよろしくお願いします。
なお、これからの会議は、未来を決める会議だ。後継者の池溜幸一課長にリーダーシップを取ってもらいたい。とは言ったものの、まだまだひよっ子だ。川取締役、藤取締役、武取締役、其池部長は陰に陽にしっかり支えてもらいたい。いいかな?
(川取締役、藤取締役、武取締役、其池部長) ハイ、社長!
(経営者 池溜氏)
どうもありがとう。じゃあ、進めよう。池溜幸一課長、頼む!
(中堅幹部・後継者 池溜幸一課長
 ハイ!では、私の方でリードさせて頂きます。
谷先生、先日は、どうもありがとうございました。なんとか、村田店長、山野店長、尾島店長、串間店長とで、問題点分析をやりました。確かに、先生がおっしゃっていた通りです。詳しくは、後ほど頂いたフォームによる再生計画案をご覧下さい。
<株式会社イケルの経営が困難になった原因>
1.新規事業・多角化戦略の失敗
従来の顧客様層に展開しようとした受験予備校FC事業に、加盟料や教室不動産投資、人件費などで1億円ほど長期資金を借り入れましたが、“まず、多角化がありき”で講師の確保や全社での運営体制、マーケティング等、つまり事業計画が明確でないまま突き進んでしまった、ことです。ここは年間で10,000千円の赤字です。驚きました。さらには、事業推進者が、池溜社長であったこと。赤字を生み出しているコンセプトショップもそうです。つまり、聖域事業です。

2.既存店舗の利益体質が悪化。野放図な拡大志向の中で、追われる資金繰り
   先日、谷先生から示されたことを精査しました。
(1)まず、部門別分析です。
昨年度、全社損益で、5,000千円の最終赤字でしたが、既存店部門合計の利益は5,000千円の最終黒字。ただ、コンセプトショップは本社費負担前で、年間で24,000千円の赤字です。其池部長に確認すると、コンセプトショップと受験予備校FC事業に関する減価償却費残高は50,000千円に上ります。
この件で、其池部長、補足はございませんか?

(其池部長)
財務DD報告書にも示されていた通りで、おっしゃる通りになると思います。特に、減価償却費未償却分は、黒字決算化へのやむを得ない措置でした。
(中堅幹部・後継者 池溜幸一課長
ありがとうございました。
(2)次に、商品別分析です。
池溜社長から、常に現場に檄が飛び、売上拡大に追われる中、社長がメーカー展示会に行かれるたびに、取扱い商品ブランドが急増。先生がおっしゃるように、商品ブランド別をABC分析で分析すると、核となる商品ブランドがなく、分散した売上構成になっていて、主力が見られず、ぞっとします。
最近の5年間で比較すると、
① 商品ブランド数が200%増(20⇒40)
② 平均商品回転率が大幅悪化(4.0回⇒3.0回)
③ 平均商品交叉比率(商品回転率×荒利益率)が大幅悪化(150⇒90)
※商品回転率に加え、荒利益率も大幅に低下しています。最近、急に増えた商品ブランド毎の売上拡大に、無理売りをしている状況に陥っています。
交差比率が100を超える商品ブランドが、本当に一つしかありません。完全に投下資金が寝ている状況ですね。
④ 運転資金の回転差分析(「流動資産/平均月商」-「流動負債/平均月商」)をみると、5年前が、1.0ケ月に対し、前期は2.0ケ月の運転資金を必要とします。
つまり、この回転差を放置しておくと、売上が伸びれば伸びるほど、運転資金を必要とする体質に
なると、先生から教えて頂きました。資金繰りに追われる状況がよくわかります。
なお、棚卸資産の鮮度分析をすると、90日以上の滞留在庫が下代で、20,000千円あります。これは見切り消化しなければなりません。
⑤ 業界で売れているレクシスやプリス、ロメオ、ファット、ローラックスの売上比率が5年前は70%あったのに、現在は40%です。
3.最後に、顧客別等分析です。
これも、先生の分析通りです。ここ3年で、年間4回転近く買い物を頂いているVIP顧客様が毎年ダウンし、4年前に30%数えたのが、現在では10%になっています。結局のところ、リピーターに対する差別化提案や優遇策もなく、販売員の接客接遇力と販売力に依存してきたといます。とは、いうものの、担当者別の売上生産性分析等によると、月平均で3,000千円販売しているスタッフは全体の20名中の販売スタッフのうち20%、4人。それも、我々、店長クラスという実態で、人材の育成がまったくできていません。
その他、売掛金に関しては、焦げ付きもなく、減少傾向で、かつ、残高も業界平均に比べて少なく、問題ありません。

4.形骸化した取締役会や店長会議のあり方
もっと言えば、池溜社長の方針や指示を聴く場に終始し、一方で、業績管理も部門毎や坪売上と荒利益や担当者別予算管理に終始していた点です。
利益管理、キャッシュフロー管理の現状について業績開示されていなかったこともありますが、本来ならば取締役会や店長会議のメンバーがなすべきマネジメントを当たり前のように、担えていなかった。いや、担ってこなかったのではないでしょうか?また、会社が大きくなり、人員は増えたものの、その人材育成はまったくできていなかったのが現状です。
この件に関して、皆さん、如何でしょうか?

(川取締役)
う~ん、正直、分析は間違っていないと思います。考えてみれば、私も 池溜社長の指示ばかりを忠実にこなすだけだったのでしょう。反省しています。
(藤取締役)
人材育成どころか、私たち取締役会メンバー自身が、経営者層として、 レベルアップできていなかったということになりますね。言葉がありません。
(武取締役)
結果が全て、です。そして、取締役会といっても、売上と荒利益、他社対策ばかりでしたし、資金繰りの件は、いつも“売上が足らん、足らん”、“在庫を減らせ”の指示ばかりで、追われる一方でした。
(其池部長)
経営を管理する私は、これまで、いったい何をやっていたのでしょう。
(中堅幹部・後継者 池溜幸一課長)
いずれにしても、谷先生のおっしゃる通り、これまでリーダーシップを取られてきた池溜社長の経営責任が、今回、問われると聴きます。ただ、その池溜社長からの指示待ちで、組織を預かる幹部として、自ら戦略や方針を示し、責任を全うしていく必要があります。さらには、これを機会に、新規事業を止め、赤字店舗を撤収すると、従来「本社費」の中で曖昧になっていた役員報酬も職務分掌とともに“現地化”し、かつ、見なおす必要があるのではないでしょうか。
以上、「株式会社イケルの経営が困難になったか」についてご説明致しました。
 株式会社イケルは30年の歴史と40名の従業員を持つに至りました。これは、池瑠社長のリーダーシップの賜物であり、各取締役の重要な功績です。それに、私たちや実直な従業員達が懸命についてきたのです。ここで、しっかりこぶし固めをして、再スタートを期したいと思います。どうぞよろしくお願いします。
   
                                               (続く)
【まとめ】会社の再生には、新旧体制がバランスする新しい風・リズムを起こすこと
1.再生計画策定時の創業者(実力経営者)は、次期後継者や次期代表候補者が思い切って“変革”へのかじ取りができるよう、古参の幹部への支持を取り付ける。
2.再生計画策定は、財務DD報告書での財務の現状と定量的な指標、定性的な事実を的確に捉え、分析する。
つまり、“感情”分析ではなく、“勘定”分析が基本。それを受けて、次期後継者は、私心なく未来志向で取り組むこと。

    

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