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No.403【すべての答えは社内にあり】-2006.4.26
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地方中小企業再生!≪第10号≫~あなたの会社の経営力は大丈夫ですか? プリント メール
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2009/04/24 Friday 10:00:25 JST
地方中小企業再生!≪第10号≫~あなたの会社の経営力は大丈夫ですか?

 

株式会社オリナス 代表取締役 谷口行利

前回迄のあらすじ;株式会社イケルの池溜社長は、会社の窮状と再生への決意を伝え、全社一丸となっての協力体制を得るため、中堅幹部以上を集めたプロジェクト会議を招集。そこで、経営コンサルタント谷氏は、中堅幹部以上のメンバーに結束と協力を要請するのだった。

再生計画策定の現場では、全社一丸体制を構築。実行者不在、特に、一部だけでの“机上論”の策定では再生計画合意後の二次破綻を招く!

(経営者 池溜氏)
~前略~皆は、いきなりの話で私が何を言っているか、わからないかもしれない。会社が苦境に陥った原因や今後のこと、詳しいことは、この後、谷先生に説明して頂きます。
しっかり聴いて頂き、協力をして頂きたい。すべては私の責任だ、本当に申し訳ない。そして、中小企業再生支援協議会の枠組みを活用し、外部専門家でもある経営コンサルタントの谷先生に協力をお願いしています。これから、お話を頂くので、しっかり聴いて頂きたい。
(経営コンサルタント 谷氏)
皆さん、初めまして。経営コンサルタントの谷と申します。今日はよろしくお願いします。先日、取締役会の皆様にはご挨拶を申し上げて、いろいろな協議を致しました。今日は店長を交えた中堅幹部の皆さんに対して、株式会社イケルの現状と窮状をお伝えし、一緒になって会社の再生に取り組んで頂ければと思い、お集まり頂きました。
 店長の皆さんには、本当に突然でびっくりされたと思います。今、株式会社イケルは、実質、債務超過体質に転落し、メイン銀行優秀支店の借り換え融資が拒絶され、このまま放置すると資金繰りがショートし、会社が存続できなくなります。しかし、相談のタイミングは早かった。この会議を期に、皆さんと再生に向けての合意形成ができれば、法的整理ではなく、会社のブランドイメージを損ねることのない私的整理で、株式会社イケルを再生できると確信しています。ところで、株式会社イケルの経営が困難になった原因は二つあると考えています。第一は、我が社の顧客基盤を活かした多角化の失敗です。つまり、衛星放送とEラーニングをミックスした受験予備校のFC経営のため、教室の不動産投資とか、人件費などの運転資金で1億円ほど長期資金を借り入れたものの、赤字になっている点、第二に多角化を吸収する本業での黒字基盤が崩れていて、5年間も営業キャッシュフローの源泉である営業利益が出ていません。営業キャッシュフローの中で借入金の元本返済ができないという状態に陥っているのです。独立採算制がなされておらず、どんぶり経営のつけでしょう。特に、部門別では、池溜社長の肝いりで出店したコンセプトショップが毎月2,000千円の赤字で本社費を吸収できていません。
年間で24,000千円の赤字を出しています。また、商品別をABC分析でみましたら、よく言えば、ロングテール現象。悪く言えば、どこにも特長のない売れ方です。
また、仕入・在庫等の分析をみた時に、商品が専門品という特性から、年間の商品回転率を4回転とした時に、荒利益率をかけた交差比率が100を超える商品群が一つしかありません。完全に投下資金が寝ている状況ですね。さらに、バーコード単品管理から言って、90日以上の滞留在庫が下代で20,000千円あります。
広告・販促費等の分析によると、新聞とTVのマス広告が中心です。顧客別等の分析をみると、ここ3年で、年間4回転近く買い物を頂いているVIP顧客様が毎年ダウンし、4年前に30%数えたのが、現在では10%になっています。売掛金に関しては、あまり不安はありません。一方、担当者別の生産性分析等によると、月平均の売上で3,000千円販売しているスタッフは全体の20名中の販売スタッフのうち20%、4人という状態です。これらをすべて、裏付けを取り、全員が納得できるまで、協議しなければなりません。
まとめれば、株式会社イケルの窮状は、本業の脆弱さと借金に依存した多角化の失敗と言えるでしょう。ここまでで何か、ご質問はございませんか?

再生計画策定の現場で、後継者がプロジェクトリーダーを務めると、経営承継のスムースな流れとリーダーシップ教育の場となる!

(中堅幹部・後継者 池溜幸一課長)
ハイ!谷先生(手を挙げる)。質問ではありませんが、よろしいでしょうか?
(経営コンサルタント 谷氏)
幸一課長ですね。もちろん、結構です。
(中堅幹部・後継者 池溜幸一課長)
今日はありがとうございます。実は、私の独断で、すでに村田、山野、尾島、串間の各店長には話をしています。というのは、谷先生にわざわざおいで頂く段階では、中堅幹部もこぶし固めを終了し、店長も取締役会と一緒に、再生計画策定に望みたかったからです。そうだよな、皆?
(店長全員)
そうです!我々、中堅幹部も、株式会社イケルに育てられ、ここまできました。我々や家族はもとより、部下のためにもやるしかありません。そして、我々の会社がなくなると地域の顧客様がお困りになります。
(中堅幹部・後継者 池溜幸一課長)
ありがとう、皆!それで、谷先生、具体的に我々が何をすればよいか、指示をお願いします。しっかりと取り組みます。
(経営コンサルタント 谷氏)
皆さん、ありがとう。今回の再生計画のポイントは、新規事業の赤字である受験予備校のカット。事業譲渡を検討します。また、赤字体質のコンセプトショップを残すかどうか、を精査し、また、お話した各種分析を受けて、本業の立て直しを進め、今後の5年間でどれだけのフリーキャッシュフローを生み出せるか、を検討して下さい。一方、2億円に上る多額の有利子負債を不動産売却により圧縮返済し、先ほどのフリーキャッシュフローを踏まえて、5年間で債務超過から脱却できるか、が勝負です。
金融機関5行には、債権放棄を要請する段階まで悪くはありませんので、1年間のリスケジュール(有利子負債の1年間元本支払い猶予)を想定し、再生計画を策定します。
なお、再生計画は大きく、1.株式会社イケルの経営が困難になった原因、2.経営責任と再生計画の方向性、3.再生計画達成にむけて、の三編成です。それに、貸借対照表や損益計算書、資金繰り表、有利子負債リスケジュール表等を添付します。特に、池溜幸一課長と村田店長、山野店長、尾島店長、串間店長は、本業の分析と再生計画案を策定して下さい。池溜社長や川取締役、藤取締役、武取締役、其池部長は総合的に再生計画を策定して下さい。詳しくはこのフォームをご覧下さい。いずれも、私がアドバイスさせて頂きます。
          
                                              (続く)


【まとめ】会社の再生には、“後継者”の決意とリーダーシップ発揮が必要!

1.再生計画策定には次期後継者を積極的に参画させる。
2.再生計画策定は、一部のメンバーでは行わない。再生計画合意後の二次破綻はよくある話。実行責任者を必ず入れて、策定する。

最終更新日 ( 2009/04/24 Friday 10:03:01 JST )
 
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