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No.401【組織・会社の免疫力を高める方法】-2006.4.12
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地方中小企業再生!≪第06号≫~あなたの会社の経営力は大丈夫ですか? プリント メール
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2008/10/27 Monday 09:45:48 JST
地方中小企業再生!≪第6号≫~あなたの会社の経営力は大丈夫ですか?

 

前回迄のあらすじ;株式会社イケルは、経営コンサルタントを招聘し、緊急取締役会を開催。金融機関に借入金元本のリスケジュールや債権放棄その他の対応を依頼するためには、取締役会メンバーの覚醒と意思統一が必要であった。そのために、中小企業の経営リスク対応チェックリストを活用して、取締役一人ひとりの
意見を求めるのだった。


中長期業の再生計画は取締会メンバーの覚醒が必要。そして、取締会の全員参加と意欲ある幹部、中堅社員を巻き込み、トップが経営責任を取った後の経営体制を固めよ。

(経営コンサルタント 谷氏)
さあ、始めましょう。先ほど、これまでの我が社を振り返り、トップである池溜社長の力に負うところが多いと申しましたが、一方で、取締役がトップの分身として、経営戦略を方針化し、着実に実行に移してこそ、“よい結果”も生まれ、会社は伸びます。また、取締役にはトップに同調するばかりなく、意見具申や諫言も必要と申しました。
一方、経理部長の其池(それいけ)さんから、以前ご説明を頂いた通り、純資産が5000万円のマイナス、つまり、債務超過ですね。取締役会の通信簿という意味で、財務諸表をみてみると、如何なものでしょう?特に、部門別損益を見ていくと、多額の投資をした新業態店舗が大幅赤字で、全社の足を引っ張っていますね。
いずれにしても、これからは個人名称で批判、批評するのではなく、我が社のトップマネジメント(取締役会の機能)はどうだったか、を客観的に考えましょう。
(取締役 川氏)
そうですね。我が社が窮地に陥っている今こそ、我々、取締役も勇気を持って発言しなければなりませんね。
(経営者 池溜氏)
そうだ、是非、皆、そうしてくれ!
(取締役 川氏)
はい。今、チェックリストで一番反省するのは、「5.経営陣~①的確な経営目的、目標、方針を示す、②取締役会や都度、客観的な提案・意見を述べる、③権力者に追従せず、組織最適で行動する、④経営者の進んで指揮下に入り、補佐役を務める、⑤常に、経営姿勢、最新情報や理論、事例吸収の勉強を行う」
のところです。
我が社では、先生がおっしゃった新業態店舗を出店する際、あるいはこれまでもそうですが、新店舗を出すことについて、取締役会で市場分析や事業計画を吟味したか、と言われれば、そうではありませんでした。というのは、池溜社長は誰よりも事業を把握され、メーカー展示会や市場動向を深く研究されており、実際、打つ手も当たってきました。でも今回の新業態店の出店は、我が社の新しいチャレンジであるがゆえに、慎重に取組むべきでした。
(取締役 藤氏) 
そうですね。結局、事業計画の甘さ、でしょうか。
新業態店に関する売上予測は“期待値”で終始し、広告宣伝も新聞やTVのマス広告が中心で、ワンツーワンマーケティングが不十分でした。おまけに、店舗への投資額も、結局、金融機関に説明した予定額の1.5倍に膨れました。それこそ、我々、取締役が不甲斐ないんですね。
池溜社長にかなう能力を持つものは誰もおらず、社長と設計業者との間で“聖域”化して、誰も口を出せないんです。併せて、よりよい店を作ろうとするがゆえに、品揃えブランドやアイテムが増え、“基本在庫”という名目で、在庫が増え、運転資金を食う。つまり、投資資金が設備と在庫に硬直化したんです。
(取締役 武氏)
 そうですね。本当に、資金の使途がかなり偏りました。新業態店舗で、新しいブランドを周知するための広告宣伝や販売費もかけられなくなった。それで、来店客数も少ないのに、販売スタッフの販売力に過度に依存することになり、ノルマ管理に終始。今、考えると、新ブランド導入も最小限に抑え、既存店舗との間でスクラップ&ビルドを明確にし、また、プレスリリースやパブリシティももっと仕掛けるべきでした。
そして、何よりも、既存の顧客様に・・・。
(取締役 池溜(いける)氏)
 そうです!既存の顧客様にワンツーワンでお伝えし、お買い上げを頂く努力をしていたかも疑問です。もっと言えば、品揃えがかなりオタクな選択になっていた。さらに、“売上”の追及ばかりで、“回転”や“キャッシュフロー”がマネジメントできていなかった。結局、池溜社長がやっていることだからと、皆、お任せになってしまった。
(取締役・・・)
 結局、社長に営業部長の仕事をお願いしてしまったということか!
(取締役 川氏)
 それに、我々は取締役であるにもかかわらず、言われたことだけを遂行する管理者レベルの意識と行動しかなかったということか!社長に申し訳ない思いで一杯です。
(経営者 池溜氏)
 いや、私も、これまで指摘を受けたように、取締役会を軽視していたのは事実で、申し訳なく思う。許して欲しい。谷先生、お聴きの通りです。もう一度、取締役会の原点に戻り、再スタートを切ります。ご指導よろしくお願いします。
(経営コンサルタント 谷氏)
わかりました。“経営悪化の理由“は、新業態店の事業計画の甘さ(大幅赤字)、失敗であり、それを、取締役会がマネジメントできなかった。また、全社一丸のマーケティング体制も取れていなかった、ということでしょうか。いずれにしても、今の状態で約定通りの借入金の元本返済は困難。
今度は、私的整理~毎年のキャッシュフローの範囲に、借入金の元本返済を収めるリスケジュールを金融機関に要請すれば、再生は十分可能です。
実は、池溜社長と私で、以前お話した中小企業再生支援協議会に事前相談をしています。現在、取締役の皆さんが認識しておられる我が社の純資産は5000万円のマイナスです。
ただし、池溜社長や其池部長にお聴きすると売掛金や在庫の評価減、減価償却の未実施分もあり、財務DD(資産の再評価)をすれば、恐らく、約1億円程度の純資産のマイナスになるでしょう。
これから、今回の、緊急取締役会の意思統一の下に、皆さんと社内プロジェクトを作ります。
具体的には、売上や経費の中身を精査します。その上で、5年間は横ばいの売上計画を前提として、変動費の削減、固定費の見直しその他の合理化等により、費用を圧縮することで、約1億円の債務超過から脱却するキャッシュフローを獲得できる再生計画を策定します。
なお、この再生計画には、公的な中小企業再生の推進機関である中小企業再生支援協議会の後押しを受けて、私もお手伝いさせて頂くことが可能になりました。
それで、金融機関には暫定的ながらも3ケ月間、元本返済をストップしてもらえるでしょう。
ここでなんとしてでも、金融機関の合意が得られる再生計画が必要です。
一方、リスケジュール等の合意を受けるために、経営責任が問われます。
特に、この点で、池溜社長は、“経営責任は自分から”と個人不動産の売却と報酬の大幅カット、さらに社長の引責辞任を覚悟されています。
(取締役・・・) 
本当ですか、社長!
(経営者 池溜氏)
 谷先生のおっしゃる通りです。私も私財と地位を会社再生のために託します。これまで我が社についてきてくれた従業員の雇用を守るためにも、取締役諸君は幹部や中堅社員を巻き込み、しっかり、取組んで下さい。
(続く)
                                                                                             以 上

【まとめ】再生局面では取締役会の合意形成と一丸体制を作れ!
1. 取締役会メンバーは、全社的かつ経営的視点で思考と行動。
2. トップが“自らの関与で聖域を作ると、取締役会は機能不全化。
3. 再生プロジェクトは取締役の全員参加と意欲ある幹部、中堅社員で実施! 
 ~その中に、次代経営幹部(再生を支える人材)が隠れている。

最終更新日 ( 2009/05/29 Friday 10:34:03 JST )
 
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