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No.396【お客様は常に正しい】-2006.3.8

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33号-是正処置はロジカルに- プリント メール
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2006/03/15 Wednesday 12:29:21 JST
33号-是正処置はロジカルに-

ある企業の更新審査(3年間の運用の効果を判定する審査)の場面です

審査員は品質管理責任者に対してインタビューを行っています。

審査員:この1年間で是正処置の件数はどれくらい?iso332.gif

管理責任者10件です。

審査員:改善が進んでいますね。良い成果が出ているようで すね。

管理責任者そうとも言えないのですよ。昨年の審査では件数はゼロ だったので、審査員からも必要な情報を集めて是正処置を取らなければいけない、とコメントを受けました。それで全社にハッパをかけた結果、今年10件の是正処置が出てきたのは一歩前進です。昨年まではずっと是正処置がゼロだったのですから。しかし、出てきた是正処置報告書の内容を見て、私は頭を抱えているのです。

審査員:どういうことですか?10件の是正処置報告書を見せていただけますか。

管理責任者これです。

審査員:なるほど、これでは是正処置になっていないですね。

管理責任者そうです。「原因の追求」の欄に書かれていることが、どう考えても「原因」ではなかったり、「是正処置」の欄に書かれていることでは、「再発防止策」になっていないと私には思えるのです。

審査員:その通りですね。この点はもう少勉強が必要かも知れませんね。

管理責任者私たちの会社のレベルが低いということなんでしょうか?

審査員:そういうことではありません。「真の原因が何か」を追求し改善することは、ISOを取り組むまで考えたことがなかった企業が多いと思います。しかし、御社は3年間運用してこられISOのベテランの域に入ろうとするところですから、直ぐに全社的に勉強を計画して理解を深めることは必要ですよ。

今回は、「是正処置」は機能していないと判断されましたが、品質管理責任者がその問題に既に気づき、全社的な勉強会を進めることを宣言していたので、審査員は不適合として指摘することは控え、「来年の成果を見て判断する。楽しみしている」とコメントをして審査は終わりました。
この事例のように、是正処置は形の上では実施されていますが、改善につながる中身になっていない事例が各企業で散見されます。今回は是正処置の取り方についてレポートします。

Ⅰ.是正処置が上手く行かない原因iso331_1.gif

是正処置を上手く機能しない企業では次の5つのパターンが見られます。

1.  事象と原因を区別できていない
例えば、「不良品が発生した」という不適合に対して、「不良率が高いため」では原因分析にはなっていません。「不良率が高い」ことは事象(事実)でしかありません。

2.  真の原因を検討していない
「不良品が発生した」ことに対して、「作業標準」(マニュアル)が守られていなかった」ことが原因として挙げられた時に果たしてそれが真の原因であるかを検討しなければなりません。さらに、深く「何故、作業標準が守られていなかったのか」を検討しなければ対策を検討できないでしょう。

3. 原因をヒトの問題にしている
例えば、「○○機の部門で各担当が作業標準を理解していなかった」というようにヒトが原因として片付けられることがよく見られますが、それが真の原因ではないことが多いです。(QCの世界ではヒトの原因は4%以下という統計があるようです)

4. 対策案の評価をしていない
提案された処置が原因解決につながると、適切に判断できる人物が評価すべきです。 是正処置の活動が軌道に乗るまでは、社長またはそれに順ずる人物が評価すべきです。読んで意味の分からない(原因→対策の筋の通っていない)是正処置報告書は突っ返して再検討させなければなりません。めくら判ではシステムが形だけのモノになってしまいます

5.  是正処置の効果を確認していない
承認された是正処置が実施された結果、効果が出たことをこれも社長またはそれに順ずる人物が確認して成果を確認しなければなりません。再発していないということが一番の効果の確認になります。

Ⅱ.是正処置実施のステップ

是正処置を面倒くさいものととらえて、必要なステップを飛ばすことが是正処置が機能しない大きな要因です。次の様なステップを確実に進めることを提案します。

iso333_1.gif

 

Ⅲ.まとめ

  1. ISOの効果が十分でないと感じる企業では、先ず是正処置を機能させることに全力を傾けましょう。そのためには、形だけの是正処置がまかり通ることがないように社長が是正処置の承認を担当し、不適切なものは再検討させる粘り強さがポイントになります。
  2. 是正処置の手順について、社内に周知するための勉強会も必要に応じて検討して下さい。実際の事例を取り上げて検討することが効果的です。

  

最終更新日 ( 2010/12/13 Monday 11:04:18 JST )
 
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