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2007/06/25 Monday 13:44:28 JST
No.298【生産性の本質は「全体最適させること」】-2004.4.7


会社における生産性の捉え方は業種業態によりさまざまですが、生産性を考えるときに注意しなければならないのは、部分工程と全体工程のどちらの生産性を表現しているか十分把握する必要があります。

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原料投入から⑧出荷工程まで全部で8工程あり、15人でチームを組んで1日8時間で、448ユニットを生産しています。
生産している商品は季節変動が激しく、需要期と閑散期では2倍以上の差があり、生産調整が難しい商品です。
今年は大口得意先の契約が取れたため、需要期の生産は通常の3倍以上の1350ユニットに増やさねばなりません。
そこで、通常は1シフトで生産していますが、需要期に向けて、増産態勢に入るため、2シフトに変更しました。
各工程を見直し、時間当たり150ユニット、日産1200ユニット、2交代で2400ユニットを生産できる体制を取り、生産要因も臨時採用と応援体制で22人にしました。2交代では44人です。
各工程をチェックすると、
焙煎工程は導入した超高速機の仕上りもよく、フル稼働して、時間生産性200%は可能であることが分かりました。
カット工程も2人増員し、生産性は250%まで伸びることが分かりました。
袋詰め工程も手詰めラインを増設すれば、生産性は150%アップが可能です。
ボトルネックの⑥シール工程も2人増員して配置と機械の改造で250%近くの生産性を達成することができるようになりました。
これで、工場の生産性は最低でも、従来の2.5倍になり、シフトが2シフトになるので、5倍の生産性を確保したことになります。

生産量は増えなかった
そして、需要期を迎え、フル生産が始まりました。
工場長も泊り込みで生産を見守りましたが、結果は散々でした。
生産が伸びないのです。各工程は手待ち状態になり、出荷できたのは従来と同じ量だけでした。
シール工程も仕掛残が溜まると思っていましたが、逆に手待ちになってしまったのです。ボトルネックになっていたのは、③カット工程でした。一人当たり生産性は、確かに上がっていたのですが、ピーク時の4人体制にし、カッターを3台増設したために十分な仕掛在庫スペースを確保することができず、高速の焙煎機で処理される原料を、次工程のカット工程に流れなくなり、「②カット工程」の前に大量の仕掛残が発生し、この仕掛品の置き場所を確保するために、手待ちの人が動員され、結局、カッターは3台しか動かなかったのです。
後工程はキャパシティの60%しか稼動しなかったのです。
「②焙煎工程」の生産性が高まったために、工場全体の生産性は停滞したことになります。
「②焙煎工程」の担当者は、目標を達成し、「⑥シール工程」の担当者も56→60に生産性が向上し、目標達成したのです。
ところが、工場は通常の生産と変わらない量しか生産できなかったのです。

早速、工程改善を行い、②焙煎工程から③カット工程に原料がスムーズに流れるように、検査工程から1名抜いて、アシスト要員として補強しました。
すると、③カット工程の生産性が向上し、予定通りの生産量を確保することができたのです。
次は、本来のボトルネックであった⑥シール工程の前で仕掛が溜まるかどうかの確認です。
予想どおり、仕掛が溜まりだしました。⑥シール工程はフル稼働して生産することにより、全体の生産量は当初予定通り150ユニットまで上げることができました。
部分工程に目を奪われてしまうと、全体像が見えなくなり、結果的に、各部門ともみな一所懸命だが、全体としては業績が上がらないことがよくあります。本来、溜まるべき工程の前に仕掛が溜まらない場合は、どこかに害を及ぼしている生産性向上があるのです。
当然、本人は褒められるものと思っていますが、意味を伝え切れていない幹部の責任です。
現場では皆が忙しそうに一所懸命に額に汗して作業し、夜の10時になっても11時になっても残業して、納期に間に合わそうとしています。
ところが、最終工程で、何らかの理由で出荷できずに仕掛スペースに置いたままの製品が増えたり、残業が恐ろしく増加する割には生産高が上がらなかったりするものです。
なぜこうなるのかを原因究明すると、明確な原因が分からない場合があります。
ほとんどは次のような現象の積み重ねであったり、複合であったりします。
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全体最適とはOUTPUTを増やすこと
工場全体の良品の生産量が増えないことには、生産性が上がったとは言えません。部分的に生産性が向上しても、全体生産性が上がらなければ、結局は無意味です。逆に、部分工程の生産性が向上することによって、仕掛在庫という、「邪魔者」が増えることにより工場が狭くなり、導線が確保できないために、かえって生産性を落とすことになる「負の遺産」まで増えてしまうのです。
この工場の場合は、ボトルネック工程ではなく、全く予想もしなかった工程で発生した導線ミスで、全体工程を大幅に狂わし、生産性を阻害したことになります。
全体最適の環境を作るためには、設備投資を含めて大いに投資する必要があります。

 
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