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No.385【ラーメン店に学ぶ「貧すれば鈍す」】-2005.12.14
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2007/02/28 Wednesday 14:39:46 JST
No.446【一人ひとりが自分の工程を品質保証すれば、仕事は楽になる】-2007.2.28
どこの会社の現場も戦争状態となるときが必ずある。戦争状態の時こそ、自分の工程の品質保証をし、次工程のために気遣いをする必要がある。このための時間は3秒もかからない。面倒くさがって、この時間を節約すると、後で数百倍、数千倍になってしっぺ返しを食らってしまう。

食品卸会社の倉庫には4000アイテム~5000アイテムの商品があり、お客様からの注文に応じてピッキング作業をする。

そのときに、注文数が1個だと空いた箱を確認するが、5個ぐらいになると、空いた箱からある分だけとり、足らない分を新しい箱を開けて出すのは結構面倒くさいものである。だから、数が多くなると新しい箱をあけてとる方が早い。皆がこの発想で仕事をしていると、開封した箱ばかりがあり、中にいくら入っているかいちいち確認しないといけない。また、発注をかけないと品切れになるかもしれない。
商品が足らなくなると、最後の人は、開封した箱のふたをいちいち開けて探さねばならない。

ミスの発生現場
山川さん(仮名)はピッキングの仕事を始めて1ヶ月で、商品の名前や置場所、荷姿、容量、お客様の名前、伝票の構造、会社の仕組が徐々にわかるようになった時期である。仕事も人に負けないぐらい正確に早くできる自信もある。なにもかも順調だ。
「山川さん。これ大至急、緊急でやってください」
と上司に言われ、「はい」と返事もそこそこに、今の伝票を一旦後回しにして、指示された伝票を片付けてゆくことにした。
大至急といわれているので、開封箱の中身を数えている余裕は無いと思い、新しい箱から出していった。指示された仕事を片付けると、先ほど中断した伝票に戻って作業を続けた。遅れを取り戻そうと気持ちが焦っていたので、中身を十分確認せずに入れてしまった。1箱12本入りの「マル印マヨネーズ300g」の中に数本の「マル印マヨネーズ250g」が入っていたのである。
誰かが気を利かして、空き箱ばかりでは作業がはかどらないので、まとめて1箱にしたようなのだが、山川さんは別の商品が入っているとは露ほども疑わず出荷したのである。ミスとはそんなものだ。
仕事が速いと評判の山川さんは、遅れを取り戻すために次の伝票に取り掛かった。
小さなミスは小さなミスを誘発し、それが何重にも重なって重大ミスに発展する。このときもそうだった。
検品はピッキングした人と配送する人が2人で行うが、思い込みは恐ろしいもので、配送マンが「マル印マヨネーズ300g」と読み上げると、なんの違和感もなしに「12個」と応えて、検品は無事に終わった。
配送マンがお客様の物流センターに納品にゆくと、すでに納品データはオンラインで送られているので、現場では型どおりの検品がある。
物流センターでの検品はサンプリング検品なので、どの店舗のどの商品になるかわからない。物流センターの担当者が読み上げた商品を配送マンは現品を数えて個数をいう。
「マル印マヨネーズ300g」
「250gじゃないですか?」
「300gだよ」
「間違っています。すみません。300gが10本250gが2本になっています」
これで全店全品ペナルティとなる。

ミスの原因
限られた時間内に仕事を終わろうとすると、だれでも多少なりともあせるもので、のんびり仕事をしている人をみるとイライラしてしまう。
しかし、だからといって自分勝手にやってしまうとミスが多発してしまう。
山川さんの場合、ミスを誘発させた原因は、気持ちの焦りと確認漏れである。開封してあるのだから一応中身を確認しなければならない。1ケース必要なのだから未開封の新箱を出荷すればよいものを、このようなときに限って開封済みの箱を使ってしまうものである。あせって仕事をしても、落ち着いて仕事をしてもその差はほとんどない。

焦ってした仕事はミスが同居している
急いでいるとき、信号が黄色から赤になるときに直進したくなる。無理して直進すると左右から急発進してくる車と危うくぶつかりそうになる。しかし、次の信号で止まらざるを得ないので、安全運転で信号待ちした車と到着時間は変わらないのとよく似ている。急発進・急停車は運転手の心と車のエンジンを消耗させ、焦りを増幅させる以外になんら効果はないといえる。
あせる必要は無いのである。落ち着いて急いで仕事をすればよいのである。
さらに山川さんは次工程の人に迷惑をかけている。
急いで頼まれた仕事の時に、新しい箱から出したので、次の人は両方の箱を見なければならなくなったのだ。なんと面倒くさいことか。ましてや、品切れになろうものなら、作業は中断して伝票を書き換えたり、品切れ処理をしたり、担当者に発注依頼をかけたり、結構面倒なのである。
次の人のことを考えると、封の空いた箱から順にピックアップし、空箱になれば、そのままにせずに箱をつぶして、棚から下ろすと次の人はとても助かるのである。皆がこの発想で行けば、この食品卸の倉庫の作業は正確で効率の良い仕事を実現できる。

ミスはいつでもすぐそばにある
ほとんどの仕事はチームでやることが多い。
すべての担当者が前工程と後工程と関係が有るので、前工程の仕事が安心できるものなら、効率も上る。しかし、安心できないものなら、チェックしてから自分の仕事をしなければならないので、時間も手間もかかる。そして、後工程にうまく引き継ぐには、後工程でチェックしなくても良いような仕事をしなければならない。

それは、チームメイトが互いに信頼関係で結ばれている場合は非常に効率の良い仕事ができることを意味している。互いが互いの仕事を信頼できることは生産性や効率性からみて高付加価値を創造しているのと同じである。

各人が自分の工程の品質を保証する
目加田経営事務所ではISO9001の品質方針で次のようなフレーズを入れている。これはある顧問先の品質方針がすばらしい表現で仕事の本質を突いていたのでそのまま頂戴したものである。
1. All staffs take part in the quality assurance activity and assure the quality in their own process.
(1.全社員が品質保証活動に参加し、自分の工程の品質を保証する)
「自分の工程の品質を保証する!」
すばらしいフレーズだと思いませんか?
「私の仕事は要求基準を満たすことはもちろん、ルールどおり、手順に従ってきちんとやりますから安心してください。手直しや追加がないように、そして、次の工程に迷惑をかけないようにベストを尽くします」という意味です。

人間ですからミスも発生します。最初から完璧にできることでは有りません。ミスを憎むより、なぜミスが発生するかを皆で考え、ミスの要因を改善することが重要です。
最終更新日 ( 2007/03/06 Tuesday 15:53:20 JST )
 
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