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No.341【一人の思いが人を動かす】-2005.2.2 プリント メール
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2006/07/04 Tuesday 11:22:16 JST
No.341【一人の思いが人を動かす】-2005.2.2
今年は「ヒト」をテーマにワンポイント情報をお届けしていますが、今回は一人の女性の思いが無謀とも思える事を実現した事例をお話します。

目加田経営事務所がプロデュースした最初の海外事業で、上海市旧市街地のど真ん中にあたる長楽路と瑞金二路の西南角にある「新錦江大酒店」(通ジンジャンタワー ホテル)の2階にて、先日プレオープンした男性理容サロン及びブライダル美容サロン「髪工房 藤島」(代表者:藤島まち子氏 電話+86-21-54660007)です。
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                                             写真:フロントから中を見る

客層は時間とお金に余裕のある富裕層を対象にしていますが、「世界中で活躍する男性はおしゃれに気を配らなければ相手にされない。男性はもっとおしゃれになれる」というコンセプトで、日本流の気配りとキメ細やかさを売り物にしています。
上海市内の理容の相場は100元(1250円)ですが、「髪工房藤島」は650元(約8100円)です。
ちなみに南京では20元(約250円)ですから、相当な高額であることは間違いありません。
しかし、中国の富裕層は人口の1%(1300万人)といわれていますが、それでも1300万人で日本の750万人を越えており、市場性は十分あります。
最近は日本でも時流になりつつある男性向けネイルケアやフットケア、フェイスケアもメニューに取り入れ客単価アップを図ってゆく予定だそうです。
事業の成否はこれからですが、一人の女性の思いが異国の地で事業として花開くまでなったことを考えると、きっと大きな成功を収めると確信しています。

まず、志ありき

藤島さんとは2004年5月に顧問先の社長を通じて出会いました。
「上海で事業をやりたい女性がいるので、会って相談にのってほしい」という依頼で、福岡で3人で会いました。理容師一筋に研鑽を積んで、技術においては右に出るものがいないほど自信を持っておられ、「自分が納得できる経営をしたい。場所はどこでも良いが、規制にがんじがらめの国内よりも何も分からない海外のほうがよい。店舗経営だけなら今の会社にいるほうが良いが、世界中に店舗展開し、化粧品や関連製品の開発も行いたい。自分の腕がどこまで世界に通用するか試してみたい。」
志の大きさと強さがはっきりと伝わってきました。
そのときには、顧問先の社長とも議論し、結論を出しませんでしたが、しばらくすると、本人が動き出しました。
身内のご不幸も重なり、会社に思いを訴え、経営者の理解を得て、退職してしまったのです。
そこまで本気であるなら、応援しようということになり、具体的な事業計画作りと上海での調査が始まりました。
まずは許認可問題。そして、外資か合弁か。出店場所はどこにするか。店舗内装は日本でやるか現地でやるか。機械や資材は日本製か現地調達か。最大の問題であるスタッフはどうするか。藤島さんは仕事中心の生活を送ってきたため、海外旅行の経験もないし、パスポートすら持っていない状況で、もちろん中国語は全く出来ない。
しかし、そこはそれ。「思いは実現する」「念じれば花開く」の言葉の通り、藤島さんの思いが周囲の人を動かしていったのです。
顧問先の社長もリスク覚悟で積極的に応援し、中国人脈をフル活用して一つ一つ形にしてゆきました。
目加田経営事務所も可能な限り応援することを決めました。

なせば成る!

人脈の効果で、上場国営企業である錦江企業の所有する新錦江ホテルに空き店舗があり、この店舗に入居できるようになりました。
立地的には最高の場所で、歩いて数分の距離にはオークラ、フォーシーズン、マンダリンが林立するホテル激戦区ですので、最上のサービスを提供すべく競い合う事ができる良い立地です。

7月下旬、事業計画の確認と今後の展開の打合せのために上海に行ったときのことです。
前日に上海入りした藤島さんがその日の内にアパートを借りて、当面の生活用品を買い揃えて住んでいるというのです。これには驚きました。
今回のプロジェクトを応援してくれていた中国人の女性メンバーが、多少強引に安全なアパートを探してきて、契約に立会い、買い物にも一緒に行ってくれたそうです。
それを受け入れて覚悟を決めた藤島さんを見て、腹を決めた人間の強さを感じました。

そんなこともあり、今度は内装工事のデザイナー探しは私の担当だったのですが、費用の面で折り合いがつかず困っていたところ、別の顧問先の社長の紹介で、日本でホテルや商業建築の内装を手掛けて評価の高いデザイナーをくどき落として破格の料金で引き受けていただきました。
工事監理も含めて上海には4度足を運んでいただき竣工にこぎつけました。

同時並行して、スタッフの募集と訓練です。
しかし、業界慣習があり、なかなか集まりません。日本から連れてくるしかないかなと思った矢先、設備機器メーカーの紹介で人材派遣会社、出版社の方と懇意になり、この方々がフルに動いていただき、10名のスタッフがそろいました。
スタッフの訓練は工事中の空き店舗を利用して行われましたが、なかなか悪戦苦闘だったようです。
まず、言葉が通じないため、通訳を介しての訓練ですので、思うようにコミュニケーションが出来ない。
挙句の果てに、まだ店もオープンしていないのに、労働条件の改善の話が飛び出す始末。
中国は完全な売り手市場にあるので、長くて2年、早ければ3ヶ月で転職してゆくのが実情です。
技術さえ身につければ、もっと有利な職場を求めて、移動してゆきます。

子供ほどに歳の離れたスタッフに、「たとえ言葉は通じなくても腹を割って体当たりすれば必ず分かってもらえる」という信念のもと、自分の考え方、夢、やりたいこと、スタッフに対する思いとぶつけ「それでもついてきてくれるなら、明日来てちょうだい」と締めくくりました。
翌日、なんと全員が出てきたそうです。「先生についてゆきます」と誓って、今まで吹っかけた条件は全て取り下げてくれたそうです。
小さな種は上海の異国に播かれたばかりです。
本当の苦労はこれからでしょう。
国境や人種、文化が異なろうとも人は必ず理解しあえると信じて疑わない藤島さんを目加田経営事務所も支えてゆきます。
皆様も上海にお越しのときはぜひ立ち寄ってみてください。

 
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