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No.385【ラーメン店に学ぶ「貧すれば鈍す」】-2005.12.14
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2019/07/17 Wednesday 12:14:51 JST

No.1072 ≪新しい事に挑戦する時は、今≫-2019.7.17 目加田博史

 

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乾物のメーカー問屋A社のA社長は、流通構造が大きく変化することを察知して、販売先を従来の乾物店からその先にある量販店にシフトする決断をしました。40年以上前の事です。従来の販売店からすさまじい反発はありましたが、「情に流されると共倒れになる」との信念から、断行しました。量販店との取引は、物流施設の拡充やコンピュータ設備の投資で年商に匹敵するぐらいの莫大な費用が掛かりました。当時、コンピュータを使っている会社そのものが少なかった時代です。渋る金融機関を説得して、融資を取り付けました。

一番困難を極めたのは社員の意識を変えることでした。従来の顔なじみの乾物店からは文句を言われ、場合によっては出入り禁止を通告され、新たに取り組むことになった量販店のバイヤーの要求は厳しく細かいので、社員は不平を漏らしました。バイヤーから求められる商品知識は高度で、いままでの職人気質の乾物店とは全く異なります。商談は時間限定で、5分で要点を伝えなければ商談すらできません。なぜ当社の製品がお客様に喜ばれ、売れるのか、商品の特徴は何か、どの棚に、どのような並べ方をすれば、どれぐらい売れて、粗利益がどれぐらいあるのか、坪当たり回転率はどうかといったことまで5分で説明しなければなりません。バイヤーがもっと聞きたいと思ってくれなければ次の商談のアポイントすら取れません。

今まではぶっつけ本番の商談でよかったものが、なぜここまでやらねばならないのか。社員を納得させるのが一番難しかったのです。きちんとデータや資料を準備し、サンプルはもちろんのこと、実際にその場で食べてもらうまでのストーリーをつくり、ロールプレイング訓練で商談の問題点を修正します。「情」だけでは通用しません。裏付けとなる「理」が必要です。社員の得手不得手、得意不得意があり適性適所の再配置が不可欠でした。同業他社では要求されないことが要求されるので、辞めてゆく社員も多くいました。しかし、流通構造の変化は確実にやってくるという信念はぐらつきませんでした。

同業他社からの批判を横目にみて、自分を信じて行動しました。今では、当たり前のことですが、当時は非常識でした。流通が変化したのはその直後です。多くの同業他社はばたばたとつぶれてゆきました。A社長と同じ発想で行動した会社だけが残りました。

空調設備工事のB社のB社長は、これからは新設よりも既設の保守ビジネスが伸びると考えて、空調設備の保守ビジネスに力を入れました。新設や更新の案件が目白押しで、工事をこなすだけで潤沢な利益を生み出していたころの話です。設備は保守しなければ故障します。故障してから修理会社を呼んでも誰も文句を言わない時代に、壊れないように安価な金額で保守するビジネスはどこも力を入れていませんでした。
空調設備は故障してほしくないときに故障するものです。梅雨明けの真夏の日差しにエアコンがダウンする。厳しい冬場にエアコンがダウンする。これは天候による設備の整備不良によるものですので、一斉に起きます。どこの修理会社もてんてこ舞いで、電話すらつながらないことが多いのです。うまく電話がつながってもいつになるかわからないのが普通です。しかし、B社は、修理依頼の電話があると、1分以内にエンジニアがコールバックし、遅くとも24時間以内に現地訪問することを徹底したのです。機械が故障して不安なお客様は、担当者の声を聴くだけでほっとします。まして、遅くとも翌日に伺いますといわれると、とても喜ばれ、感動されます。

何社にも電話して、つながらなかったのに、B社はエンジニアが1分以内にコールバックし、24時間以内にやってくるのです。そうすると、お客様は待つことができます。修理に時間がかかっても、部品の取り寄せに時間がかかっても待つことができます。しかも、安心して。このお客様は、今後どのような行動をとられるか、わかると思います。何かあればB社に相談することになるのです。初めはお客様の自宅の修理だったのが、その方がやっている会社や関係先の設備の相談にも呼ばれるようになります。そして、こう言われるのです。
「工事をするならB社にしたい。たとえ割高でも誠実な仕事をするB社なら安心だ。自信を持って言える」
今では、どのメーカーも保守・メンテナンスは当たり前に品ぞろえしていますが、ほとんどが委託会社が多く、品質にばらつきがあります。現場で相談しても、「それはメーカーに言ってくれ。指示を受けているのはこれだけだから」とにべもないのが現実です。
1分以内にコールバックし、24時間以内に現地訪問する文化を社風に持っているB社は、面倒をいとわない誠実な仕事をするので、お客様が安心し、信用が信用を呼んで、付加価値の高い仕事の引き合いが多いのです。
「頼むならB社に頼む」と言い切るお客様が多いのです。

少し、先を見て、新しいことに挑戦する時は「今」ではないでしょうか?

最終更新日 ( 2019/07/24 Wednesday 15:18:49 JST )
 
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