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2018/10/01 Monday 10:22:52 JST

No.1032 ≪土地バブルの行方≫-2018.10.1 目加田博史

 

先週はメールマガジンをお送りできず申し訳ございませんでした。
非常に強い大型台風24号の被害はございませんでしょうか? お見舞い申し上げます。
今回の台風の目の大きさを見て思い出しました。沖縄本島がすっぽり入った1996年8月12日の台風12号です。その時の台風の目の大きさは直径が100Km以上あり、那覇市は昼から15時ごろまで台風の目に入り、まるで台風一過のようなさわやかな快晴だったことを印象的に記憶しています。

さて、沖縄・那覇にある当社が入居しているビル(1986年築)の土地の値段を聞いて驚きました。立地は、沖縄県庁や沖縄県警の東対面に当たり、国際通りまで歩いて3分、モノレール県庁前駅まで5分の位置にあり、好立地な割には静かな官庁エリアに属します。条件的には悪くはないと思いますが、人通りは少ないので、商業的価値が高い場所とも思えません。
この土地が、なんと、坪800万円です。敷地面積は約100坪ですので、土地だけで8億円! ワンフロア30坪の8階建です。20年前に入居した時は、立体駐車場がありましたが、老朽化と維持費が高いため、最近になって撤去されました。入居時の土地は坪50万円程度だったと記憶していますので、なんと16倍です。
しかし、10年ほど前に、沖縄県内のA社が購入された時は土地・建物で約4.5億円、数年後に北海道のB社に売却された時は4億円未満だったように思います。さらに広島のC社に売却されました。

先日の土地価格調査を見ても、日本の主要都市の土地が軒並み値上がりしており、日本全国、バブルの再来かと思える様相を呈しています。この土地バブルの主役は外国人と言われていますが、定かなことはわかりません。名義は日本企業でも、真の金の出し手は誰かわからないのが実態です。取引の現場に行って外国人が同席していたので、その時初めて外国人がオーナーだということが分かったという話をよく聞きます。取引が合法であれば、とやかく言う必要はないでしょうが、やはり心配なところですね。

話しを戻して、当社の入居しているビルの利回りを計算してみました。建物の価値はそれほどないでしょうが、2億円程度見込んだ場合、土地・建物で10億円になります。家賃収入は、年間で約3300万円ですので、利回りで見れば3.3%となります。購入費を長期変動金利0.3%で借りた場合は、年間で3000万円のテナント収入になりますので、他の物件と抱き合わせで考えた場合、維持費を年間2000万円で見ても十分採算があうのかもしれません。通常、アパートや事業物件の利回りは10%と言われています。最近は競争が激しくなり7%、5%でも成立するようですが、危険な領域に入っているように思います。
金融緩和の出口として、アメリカのFRBが利上げを発表し、来年中には3%程度になるようです。日銀の黒田総裁は、物価上昇率2%を達成してから金融緩和の出口を探ると言っておられますので、ここ数年は大丈夫でしょうが、いつ何時高金利になっても何ら不思議はありません。史上最低の金利が、何年も継続しているのですから、明らかに異常です。日本の長期金利が2%台にでもなれば、この物件は利息と維持費で一気に赤字物件に転落します。なんとも、怖い話です。

沖縄では、土地バブル真っ最中ですので、庶民の手が届かない価格になりつつあります。立地にもよりますが、土地代だけで1億円以上する物件になってしまっています。ホテル需要が著しく、建てても建てても足りないようです。住宅やアパートを建築するより、ホテルを建てたり、アパートでもマンスリー、ウィークリータイプが増えていますし、民泊専用アパートも案件が多くなっています。ほとんどが一棟売りですので、金額が桁違いに大きくなっています。投資から投機に変わりつつあるのかもしれません。

当然のように、様々な業種の大手企業が本土からどんどん沖縄に進出してきています。毎日のように、「沖縄営業所を作りましたのでよろしく」という案内が来ます。
沖縄の人口は、7月末現在で約145万人。米軍の兵士と軍属で5万人。季節移住者は10万人(?)ぐらいでしょうか。それに、観光客が約950万人です。内、インバウンド観光客は約250万人です。観光客を住民換算すると約10万人。合計では、約170万人が住んでいる計算になります。
沖縄のレンタカー台数は観光大国の北海道のそれを超えており、東京についで、全国2位の台数があり、日々増加しています。
1990年の土地バブルは、橋本大蔵大臣が発令した「総量規制」により、弾けました。悪質な地上げが横行し、社会問題化したことも影響しています。しかし、今回の土地バブルは、オリンピックを成功させる意味でも、国が後押ししているような印象もあり、インバウンド観光客を4000万人まで増やす計画ですので、さらに過熱化することは間違いありません。しかし、インバウンド観光客は一本調子で伸びることはありません。どこに行っても混んでいたり、行列しなければならなかったり、言葉が通じなかったりすると、一時的にせよ減少に転じる可能性が高いです。総数は伸びるでしょうが、地域の増減は激しいものがあるでしょう。

うまい話に乗らない。大きな話に乗らない。周囲の声に惑わされず、規模の大きさに麻痺することなく、身の丈に応じた経営を心掛けることが大切です。経営者の信念や考え方が重要な局面に来ています。「環境は変わった」「潮目は変わった」と認識して、自社に合ったやり方に変えてゆくことが大事です。

私の経験則「人はその時々の力量に応じて難題が与えられる。その難題はその人が必ず解決できる難題である」

 

最終更新日 ( 2018/10/03 Wednesday 11:35:22 JST )
 
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