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No.383【今時のイギリス】-2005.11.30
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2018/01/31 Wednesday 15:49:06 JST

No.1000 ≪一人一人が事業家になる≫-2018.1.31 目加田博史

 

今回のメルマガで、1000号を迎えました。これも皆様のご支援のおかげと心より感謝しております。ありがとうございます。

なぜか、世界は好景気に沸いています。日本もアメリカもEUも。それにつられて、かって勇名をはせたBRIC S(ブラジル、ロシア、インド、中国)各国も鼻息が荒く、好調です。2008年9月に6000億ドル(約64兆円)の負債を抱えて破たんしたリーマン・ブラザーズ・ショックから今年で10年。やっと傷が癒える頃です。あの時は、アメリカも金融システム崩壊から守るために約7000億ドルを投じる法案を可決しました。日本では27兆円が金融システム防衛に投じられています。その中で、中国は、4兆元(約60兆円)を公共投資等の景気刺激策に投じて、世界経済を救いました。既にWTOに加盟を許されていましたが、この時の行動で、その後の発展が見えたように思います。
また、リーマン・ブラザーズ・ショックはデリバティブの一つCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)という手法が破たんした結果発生しています。デリバティブには先物取引、スワップ取引、オプション取引の3種類があり、CDSはスワップ取引の手法の一つです。デリバティブは完全なゲーム取引ですので、誰かが勝てば誰かが負けて、総量はゼロになるゼロサム取引です。しかも厄介なのは、実体経済の数十倍(一説では数千倍)の取引が行われていることです。それぞれ、複雑な仕組みになっており、今話題の仮想通貨同様、コンピュータ上のデータのやり取りに近いものがあり、実態は誰もわからないのです。

原因がわからない好景気は、不景気よりも厄介で、漠然とした不安を持ちながらも、足元の旺盛な受注に対応して、人手不足の中で、こなさねばなりません。全分野で人材不足が起きているわけではありませんが、インバウンド業界や医療・介護業界の需要増大に伴い、建設業界、それに関連する製造業界、流通業界の人手不足が深刻です。非常に舵取りが難しい局面が当面続くと思います。

このような時こそ、歴史に学び、賢人に学ぶ時です。
日本が、敗戦から立ち上がり、「東洋の奇跡」といわれた経済成長を成し遂げて、アジアの希望となったのは、朝鮮戦争特需がきっかけではありましたが、もともと、生まれながらに人間が持っている、事業家意識が大きいのではないかと思います。時代、時代で必要とされる事業を起業し、時流に乗せて成長させてきたのは、事業家意識です。

故松下幸之助氏、故本田宗一郎氏、故井深大氏、故中内功氏、故出光佐三氏、稲盛和夫氏、柳井正氏、滝崎 武光、孫正義氏、故スティーブ・ジョブズ氏、ビル・ゲイツ氏・・・ほかにも有名な数多くの起業家がおられます。起業家は、その時代に当たり前ではなかったモノに気づいて、それを形にして、市場に発信し、失敗に次ぐ失敗を重ね、それでも屈せずにチャレンジして、社会を豊かに変えてきたプロセスがあります。これは、事業家意識無くしてできるものではありません。それを、継承する人もまた、創業者以上に事業家意識が旺盛でなければ、次代につなぐことができないものです。事業家意識こそが、混迷の時代を生き抜き、勝ち残るものだと思います。

イングバール・カンプラド(Ingvar Kamprad)という経営者をご存知でしょうか。世界的な家具チェーンIKEAの創業者です。イングバール氏は、先週、91歳で亡くなりました。
イングバール氏は17歳で起業した事業家です。1926年に、スウェーデンの南にあるアグナリド村(Agunnaryd)のエルムタリド農場(Elmtaryd)で生まれました。(社名は、この頭文字をとってIKEAと命名されました。)
家は決して裕福ではありませんでしたが、商才のある利発な少年で、小さな頃からストックホルムでマッチを樽で仕入れ、それを小分けにして自転車で近所の家々に安く売り歩き、小金を儲けていました。これに気を良くしてマッチだけではなく、魚やクリスマスデコレーションやボールペンも取扱い事業を大きくしていきました。
17才になった時、会社を設立しました。これがIKEAです。

あるとき、事業拡大の為に、生まれて初めてフランス・パリに出張したとき、ビジネスチャンスのあまりの多さに彼の目は見開いたままだったといいます。
スウェーデンに帰ったイングバール氏は、早速、地方の新聞に広告を載せて、メールオーダーによるカタログ販売を始めました。事業が軌道に乗った1950年に、初めて地方の家具メーカーが作った製品をカタログに載せて販売しました。その反響は強烈で、イングバール氏は、即座に「これだ!」と直感し、家具に特化することにしました。
始めはショールームをつくり家具メーカーの製品を展示販売していましたが、1955年にはオリジナルデザインの家具を製造し、そして1958年に大きな店舗をつくり、スウェーデン家具を中心に今までの雑貨をアクセサリーに展開したのです。地方から買い物に来る客様のために店内にレストランも作りました。
事業はさらに発展し、ノルウェーのオスロに2号店を出し、その後はデンマーク、スイス、ドイツ、オーストラリア、カナダ、オーストリア、シンガポール、オランダ、フランス、アイスランド、サウジアラビア、ベルギー、クウェート、アメリカ、イギリス、香港、イタリア、ハンガリー、ポーランド、台湾、アラブ首長国連邦、フィンランド、マレーシア、スペイン、中国の順にフランチャイズ展開で世界中に店舗網を拡大していったのです。

「一人一人が事業家になる」このことが、これからの日本を救い、社会を発展させてゆくキーワードになります。言われてやらぬはスクラップ。もう、行き場がありません。言われたことだけを淡々とこなすだけでは、機械並み。いずれ、ロボットに置き換わります。自分で考え行動してこそ人間らしさが味わえる。自分を信じて、自分の強みを理解して、その強みを研いで研いでとがった刃物に変えるとき、チャンスがやってきます。

中小企業経営者は、起業家を育てましょう。自分で事業プランを描き、リスクを取って、夢に挑戦する人材を育成するのです。会社はそのインキュベーション・センターで、経営者は出資者です。多少のセーフネットは必要ですが、過保護なセーフネットは弊害かもしれません。混迷の時代、激動の時代、価値観転換の時代を生き抜くのは、事業家です。
人一人が事業家を育てましょう。

No.1000 一人一人が事業家になる.pdf

最終更新日 ( 2018/02/27 Tuesday 09:37:53 JST )
 
(C)2005 建設業経営コンサルタント 目加田経営事務所 組織活性化、売上げ向上、コストダウン、ISO取得支援、ビジョン策定のお手伝い 沖縄 大阪 京都. Powered by Mambo. Designed by MamboTheme - Mambo professional templates!