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No.377【経営から身の引き方】-2005.10.19 プリント メール
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2006/06/06 Tuesday 10:21:40 JST
No.377【経営から身の引き方】-2005.10.19


戦後
60年、世代交代の時期です。企業の寿命は30年といいますから、昨今は世代交代のラッシュです。様々な世代交代のドラマがありますが、最近、経験した感動的な引き際をご紹介したいと思います。

好きな焼き物の個展を開く

先日、A社の会長が大阪で焼き物の個展を開くので暇があったら覗いてほしいと案内を頂きました。
4年ほど前から若い学生と机を並べて学校に通い、焼き物をやっておられることは聞いていましたが、個展を開かれるまでになっておられるとは思いませんでした。ギャラリーに入ってびっくりしました。
レイアウトから作品の展示はその方の芸術的センスがすべて出てしまうものです。
道楽か本物か、素人筋か玄人筋か。私には画商の心得がないので何とも言えませんが、学生時代から美術や音楽にかかわってきた経験からすると、「これはもしかして遅咲きの名作家かも」と思わせるきらりと光るセンスを感じ、鳥肌が立ちました。
もっとも感動的だった作品をご紹介しましょう。
akinofuubutusi.gif

私も学生時代に大学の美術部で活動していたとき、昔からの伝統とはいえ、破格の条件で大阪市立天王寺美術館の本館半分に当る7室を1週間借り切って「青桃展」という作品発表会を毎年開催していました。
日展が書道や彫刻も含めて全館で展示していましたから、その半分を企画するというのは相当な面積になります。 

この巨大さに耐えうる展示をしようとすると、作品そのものが巨大でないとバランスが取れません。 
最低でも50号(1号ははがき1枚分の大きさ)、普通は120号(約1畳の大きさ)なければ釣り合いが取れません。私の描いていた絵はほとんどが240号でしたが、240号でもそんなに大きく感じないのです。これをOBも含めて総勢50人前後で出展するのですが、それでも何ヶ月も前から準備しなければ間に合いません。
第一、出品作品を確保しなければ格好がつきません。その苦労を知っている者からすれば、焼き物で個展を開くほどの自信作を確保するのは並大抵の事ではなかったであろうと思います。
ましてや一人でやるのですから、不安と期待と自信と落胆の繰り返しです。さらに、大阪のど真ん中の高級ギャラリーで一般の人の目に耐えるのですから大変です。
お見事としかいいようがありません。2日目に訪問したのですがそれでも300番目くらいだったようで、いかに盛況だったかがうかがい知れます。
ものづくり一筋にやってこられた人生の中で、ご子息に後継を託され、今は趣味三昧の日常と思いきや、個展を開かれるほどのエネルギッシュな活動をされていたとは、感動しました。焼き物、書画、工芸、絵画と広い範囲で芸風を表現しておられました。
創業経営者が会社に行き、現場の状況を見て見ぬふりをするのは至難の業です。この難行を乗り越えるひとつのヒントがここにあると思います。

優秀な外部人材をスカウトし社長にする

B社の会長は家業の取扱商品のひとつであったトップメーカーの製品を販売する代理店を分離独立させ、一代で確固たる地位を確立しましたが、地方では当たり前の同族へのバトンタッチをせず、三顧の礼を踏んで取引先企業の優秀な幹部をスカウトし、社長の座を譲るという決断をされました。業界でも異例の事で皆が驚きました。
私が最初にその構想について相談を受けたときに、少し唐突な気もしましたが、社長としてスカウトする人物を知っていましたし、一緒にプロジェクトを成功させたこともあり、その手腕や人間性は高く評価していましたので、反対はしませんでした。
なぜ、そのような構想に立ち至ったのか、本音を聞きながら、考えられるリスクをクリアする方法が十分にあり、その構想が大きなチャンスを秘めていることも分かりましたので、最後は諸手を上げて賛成しました。
会議は解決すべき問題を明確にし、そのための行動計画を立てて、着実に実行されたのです。
ご自身は本当にやりたい事業テーマを数年かけて明確にし、再創業を目指しておられます。
日ごろから、多くの人と出会い、公私共にプロジェクトに参画し、一緒に仕事をすることによって、力量と人間性と相性を見ておくことはとても重要なことです。
資本と経営を分離することは簡単なことではありませんが、適材が見つからない場合、あるいは自分以上の適材が見つかった場合は、同族の枠を離れて資本家として行動することもひとつの選択肢です。

社長を譲る決断

C社の会長は生え抜き幹部に社長交代しました。
自分の目の黒いうちに、次の後継者を育てたい。そのためには、もしものときにリカバーできる内に、後継者を社長として実戦で鍛える必要があると考えたのです。
その準備として、全員参加で5ヵ年ビジョンを立て、そのビジョンに従い、年度経営計画を策定し、個人目標の先行管理を行う。さらに、個々の物件別に進捗状況に応じて業績見込みを確認し、着地を全員で共有する仕組みを確立しました。また、個々人の意識レベルを向上させるために定期的に社員研修を継続し、海外研修も毎年定期的にプログラムに組み込んでいます。
業績も人事もプロセスやルールをガラス張りにし、業務の流れはISOの取得で明確です。財務面でも改善加え、無借金体質にしました。
会長になってからは、わざと出社時間を遅らせ、意思決定の場に参加せず、業界や地域財界の活動に力をいれ、営業活動中心に行動するスタイルに変えられました。

親離れの修行、子離れの修行

中小企業で創業オーナーの場合、創業者はカリスマですから、カリスマを超えることは至難の技です。
だから、社長選びは消去法ではうまく行きません。絶対この人でないとダメだという積極的な理由が必要です。
そうでないと社内がまとまらなくなり、社長交代とともに業績悪化に見舞われます。
社長がいなくても経営判断ができるように価値観を社風という形で浸透させることに力を注ぎ、社員教育の継続や経営システムを確立することが必要です。
「創業は易し、守成は難し」といわれるように、創業者がその才覚とエネルギーのすべてを、まさに人生そのものを会社の発展に注ぎ込んで経営するのですから、創業することはそれほど難しいことではありません。
しかし、後継者がそれを発展させるのは大変なことなのです。ダイエーしかり、ユニクロしかり、そごうしかり、マクドナルドしかり、創業者が経営の第一線にいるときは順調に推移しても、後継者になった途端にうまく行かないことは多々あります。結局、会長から社長に復帰してしまいます。
ならば、最初から「生涯現役」を宣言して、倒れるまで社長をやるほうがまだましです。
何事においても出処進退は見事な潔さで締めくくりたいものです。

 
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