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No.937 ≪鹿児島のAZスーパーに学ぶ≫-2016.10.26 プリント メール
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2016/10/26 Wednesday 16:00:09 JST

No.937 ≪鹿児島のAZスーパーに学ぶ≫-2016.10.26 

 

「まほろば研究会」の旅の締めくくりは、鹿児島県の過疎地に立地する繁盛店「AZスーパーはやと店」を視察しました。すでにマスコミ等で盛んに取り上げられ、牧尾英二社長の著書「利益第二主義」(ダイヤモンド社 刊)も出ていますので、ご存知の方も多いと思います。
私が初めて訪れたのは2009年の6月で、オープン直後でした。あれから7年経過して、どう変化しているか、定点観察を楽しみに訪問しました。

1997年3月、鹿児島県阿久根市に、敷地面積170,000㎡、売場面積11,650㎡、商品点数23万点(今は38万点)、駐車台数1500台、日本初の24時間営業の大型店が誕生しました。阿久根市の人口は27,000名、65歳以上の高齢者比率30%以上の過疎の町です。営業許可、中でも24時間営業の許可が下りるまで10年かかったそうです。
当時の流通の常識からすれば、市場性がないところに、大型店、それも24時間営業の店舗を出店するのは狂気の沙汰で、早晩行き詰まると皆が思っていました。当初融資の約束をしていた銀行が、開業の半年前になって、店舗の建築途中で、急に辞退を申し出て、資金繰りが一気に逼迫しました。そのピンチを救ったのが、牧尾社長の構想に興味と理解を示して、シンジケートを組んでくれたのが野村証券の鹿児島支店長でした。日本に「宅急便」を創造し発展させたヤマト運輸の小倉社長と通じるものを感じたそうです。
現在は、はやと店(売場面積33,000㎡、2,300台駐車)、かわなべ店(21,500㎡、1,800台駐車)の3店舗で、年間650万人の来店者でにぎわっています。

牧尾社長の主張はこうです。

1.店舗はインフラと同じで、過疎地だからこそ、安くて良質な商品を、買いたいときに買える店舗が必要だ。それで採算を合わせるには、多頻度来店と毎日が特売日という価格政策、必要なものが一か所でそろうワンストップの店にすれば可能である。

2.安さを実現するためにはローコスト経営が必要だ。それにはイニシャルコストとランニングコストの両面を考えねばならない。イニシャルコストは建築費で決まる。地価の安い場所で、平屋建でコストを抑え、金属チップをコンクリートに混ぜて、強度と軽量化とコストダウンを実現した。

3.ランニングコストは、最大の費用であるチラシをやらない。従業員がカバーする面積を倍にする。清掃やメンテナンスも社員がすべてこなす。電気代は、売り場ごとに照度を変えれば、通常の1/3の明るさで、年間4000万円のコストダウンにつながる。

4.社員は地元の素人で、仕入れも担当する。会議も定年もなし。募集しても集まらないので、苦肉の策ではなるが、素人故に専門家の固定観念や前例主義が一切ない。
マニュアルはない。他店見学よりもお客様を見つめることを優先する。

5.データで判断するのではなく、棚の商品の動きとお客様の声を聞くことが一番の情報なので、商品部やバイヤーはおかない。仕入れは地元の問屋優先で、値切らない。それは仕入れ先もお客様だから。

6.販売計画や利益計画は一切立てない。結果としての数字を気にしだすと、数字を追いかけることで現実の売り場を見過ごし、お客様の声を無視してしまう可能性が高いのでやらない。

7.従業員が買い手の立場で仕事をすることに徹していれば、自発的に気づき、自然な笑顔が出てくる。マニュアルのように基準に従う必要がない。社員もパートも、仕事は同じなので、待遇も同じ。定年は自分で決めればよい。

8.歳末のみチラシをだすが、印刷屋さんが1万円のところを1000円と印刷してしまった。訂正せずそのまま販売に踏み切った。すぐに売り切れたので、苦情が殺到し、予約を受け付けて事なきを得た。代償は大きかったが、教訓はそれ以上に大きかった。そして、印刷屋さんをとがめることはなかった。

9.60歳以上のお年寄りや身体障害者の方には、消費税相当のキャッシュバックを行い、運転できない方のために自宅まで片道100円バスを走らせ、喜ばれている。タクシーなら往復6000円近くするところを200円で済む。

10.過疎の町では車は必需品なので、車もレジで販売する。買った車でお客様はまた買い物に来られる。

業績は公表されていませんが、2008年12月号の日経ビジネスの特集が伝えるところによれば、最大規模のはやと店の開業は2009年なので、2店舗の時の売上高が約200億円、経常利益は4億円だそうです。
さて、牧尾社長の主張から、あなたはどのような学びを得られますか? 

最終更新日 ( 2017/10/19 Thursday 09:44:22 JST )
 
(C)2005 建設業経営コンサルタント 目加田経営事務所 組織活性化、売上げ向上、コストダウン、ISO取得支援、ビジョン策定のお手伝い 沖縄 大阪 京都. Powered by Mambo. Designed by MamboTheme - Mambo professional templates!