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No.391【今時のイギリス】-2006.2.1
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2016/08/03 Wednesday 16:53:02 JST

No.925 ≪デフレ対策 その9「禁断のヘリコプターマネー」≫2016.8.3 目加田博史

 

今回は、デフレ対策 その9です。
夢の新薬といわれ脚光を浴びている小野薬品の「オプジーボ」の雲行きが怪しい。本来は免疫療法薬なので多くのがんに効果がありますが、問題は価格で、患者一人当たり年間3500万円必要で、高額医療控除制度を使えば患者は年間100万円程度で収まりますが、国は3400万円負担することになり、それだけで医療保険制度が破たんしてしまうと問題になっているのです。大量に使用されれば価格も下がるでしょうが、一旦決まった薬価は簡単には変更できないようです。
このもどかしさは、今のアベノミクスにもいえます。消費者物価2%アップ、GDP3%アップを実現するために、黒田バズーカで、円高から円安に、さらに企業業績の改善期待から株価も上昇しました。さらに一段の金融緩和で、あり得ないと思われていたマイナス金利の実施で、一定の効果が出たようですが、6月23日のイギリスのEU離脱ですべて水泡に帰しました。今や、100円近辺の円高基調に戻ってしまいました。株価もあまり元気がありません。

さらに、5年前はBRICSで一世を風靡し、世界経済の機関車とも言われたブラジル経済は、今や破たん寸前で、オリンピックどころでない、荒んだ映像が連日のオリンピックの現地中継で流れます。
世界経済の後退は誰の目にも明らかで、もっとも安定していると思われている日本に投資が集中しそうです。そうなれば円高はますます昂進します。また、アベノミクス前に戻りそうです。改造安倍政権は28兆円以上の積極的な成長戦略を発表しましたが、効果は疑問視されています。黒田バズーカ並みの思い切った投資が必要なのでしょう。

バーナンキ元FRB議長がわざわざ日本にやってきてヘリコプターマネーの暗示をかけてゆきました。このまま状況が悪化すれば、もしかして、先進国では世界最初のヘリマネ実験国になるかもしれません。既にご存じの方も多いと思いますが、ヘリコプターマネーとは、国民一人当たり又は世帯当たりにそれ相当の1年限定の現金をばらまいて、個人消費を喚起し、一気にデフレを収束させて、好景気にするやり方です。金額的には10万円~50万円程度だと思われます。財政規模でいえば、国民一人当たりなら10兆円~50兆円、世帯あたりなら6兆円~30兆円程度でしょう。

理論的には成り立っても、人類史上、だれも経験したことがない経済政策です。大腸菌を使った実験で効能があった新薬をいきなり人間に使用するようなもので、危険極まりない代物です。
目的達成という大義のためには手段を選ばないことが、一度でも正当化されると、もう歯止めがききません。
さすがにマイナス金利に続いて、安倍政権がこの政策を容認するとは思えませんが、今の政府と日銀の関係からすれば「なんでもあり」の気がします。パンドラの箱を開けても、禁断の木の実は食べないでほしいものです。

長々と書いてきましたが、では中小企業はどうすればよいかとなると、いかなる時も「倒産」しない会社にすることです。それは、借入金は可能な限り長期で低利で実行して、支払手形を実質上なくす準備をすることです。そして、「入りを図って出を制す」ことに神経を集中することです。ヘリコプターマネーについては今年中には結論が出ていると思いますので、最悪の場合、実施されても、手元キャッシュには手を付けずに、様子を見る必要があります。戦前のドイツのように、ハイパーインフレが起きれば、借入金は一瞬にしてゼロになります。しかし、さらに深刻なデフレになれば、手元キャッシュは大きな力になるはずです。

最終更新日 ( 2016/08/05 Friday 15:37:28 JST )
 
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