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織り成す経営~企業承継期の経営 第23号-2016.7.29 プリント メール
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2016/07/29 Friday 13:14:50 JST

織り成す経営~企業承継期の経営 第23号  谷口行利

 

「お客様から最初に指名される企業を創ろう」

 

昨今の円高傾向や其国の施策を受けて、日本での爆買いが鳴りを潜め、東京銀座の百貨店を中心に大きな誤算の嵐が渦巻いているという。
そして、「TAX FREE」で大きく変わった売場と其国の言語をしゃべる人材を中心にした売場は、お客様のコンシェルジュとして、ワンストップで対応してくれる接客や、豊富な知識と提案力等が満ち溢れたお客様の“買場(かいば)”ではなくなっていた。
 さあ、また、原点に還って“内需”だ、“日本の富裕層、シニア”を狙え・・・というわけだ。しかし、そう簡単に問屋はおろさない。
かつては、スペシャリティストア(特別な店)だけのお話かと思いきや、半径500mの小商圏で家庭のストックヤードや冷蔵庫を目指すドラッグストアであっても、リピーターを重要視する。つまり、客単価もさることながら、人生のある期間や年間の中で何回もお買い物をして頂く回転率を狙っていく。どんな経営環境の時でも、それが“営業なくして経営なし”の基本姿勢ではなかろうか。
そして、お客様を飽きさせないことが商売の原点でもある。常に、“流行”をセレクションして、付加価値をつけて提供していく。そんな場が、周年行事だったり、展示会やイベント、プレゼンテーション、セミナーであり、そこで繰り広げられるお客様と企業側の交流そのものが、善循環となって新しいお客様を作っていく。
よく、組織活性化とか従業員のお客様満足度教育の必要性から、ソリューション支援をさせて頂くが、やはり、組織がマンネリにならず、お客様から最初に指名される企業を創るため、全社一丸となって取り組むソリューションは非常に不可欠のものと言える。
その取組みのなかから、我々組織はお客様との絆を深め、企業の継続が支持されていくのだと思う。ここで、筆者が旗振り役として参画した企業プレゼンテーションの一つであり、開催2日間で1,000名の来場者を独自に動員し、1億円を受注する社内主催展示会の奮闘記(実例)をご紹介しましょう。
我が社の“お客様は誰か?“・・・決して忘れてはいけないことでしょう。

<<<台風を吹き飛ばした“全員参加の経営”!~価値ある前年比94%!>>>

「ときに時代はそのものを試そうとし、試練を与える!」

 あせり、困惑、悲壮感…あたかも全世界の全てが我が身に降りかかってくるように思える。九州屋本店創業50周年の幕開けとなる新年度スタートを飾る恒例のオータムフェスタの2日目が季節外れの台風10号に見舞われたのだから。
早朝の予報(台風情報)によると、10月17日15:00~18:00には九州市が暴風域圏内に突入とされ、一旦、登校した小学生も集団下校との情報を得る。子供たちをもつご家族の方々は来られないだろう…悲壮感ばかりが漂う。

<午前8:50>
 午前10時からの開場を前に、社長と(旗振役を担う)筆者以下リーダーで対応の協議。まず、2日目終了後のクレーン作業での夜半の撤去作業の事故を回避するため、ディスプレィ業者の全てに急ぎ連絡し、搬出・撤去作業を翌朝に延期することを確認。そして、来場者が激減することを肝に銘じて、来場者へのおもてなしと商売への集中を意思統一。

<午前9:10>
協力出展各社の代表の方とのミーティングを設け、九州屋本店の当日の運営方針について理解を求める。

<午前9:30>
全体朝礼で、展示会も早仕舞いの可能性が強いことを説明し、午前中の商売を大事にという点を訴えた。いったい何名のお客様がご来場頂けるのか…不安が過ぎる。もしも2日目が台無しになったら去年の50%の数字。月末月初めの資金運営をどう切り盛りすべきなのか。創業50周年のスパートが放けたときに起こる方々へのインパクト等などが筆者の頭の中で短距離競走を始めた。

<午前10:00>
会場とともに、三々五々お客様がご来場になる。受付に立ち、「午前中、午前中、午前中しかない…」と皆に聞こえぬようにつぶやいていた。
しかし、事態はますます悪化し、お昼過ぎにはJRが運転休止となる。

<午後14:00>
展示会会場がある商業施設の専門店ゾーンが14:30で早仕舞い。大手百貨店も。  ただ一部には営業続行の百貨店も残っていたと聞く。“なんとか、天候が回復に向かってくれ!~”との(受注目標達成を目指す)全員の気持ちが天を突いたのか、台風の猛威とは裏腹に、客足は前年の半分ながら、約250名様のご来場が18:30まで途絶えることはなかった。

<午後19:00>
 結局、1時間だけの早仕舞い。そして、約9,400万円の受注が、台風の渦中に築けたのである。締めてみると2日間で前年の94%を確保。

<午後20:30>
ホテルで100名にもなろうかという関係者の反省会と打ち上げを開宴。会場の全てのチェックが終わり、筆者も21:30頃合流。その合流時には盛大な各社の拍手で包んで頂いた。すごい盛り上がりだ。(主催者である九州屋本店の)社長が一升瓶をもって各社さんを回っている。なんと、社長の「宴会部長」芸が始まった。よくわからないが腕相撲大会だ、ビール瓶でのイッキだ、立野君、山元君が指名され、「帰えってこいよ」の連続熱唱だ。お開きの後は、恒例の社員の花道で取引各社をお見送り…そして、展示会の舞台づくりを進めた大黒柱の巌切さんへの拍手喝采だ。
この94%は未達ながらも全員にとって忘れられない「目標達成」ともいうべき満足感をもたらした。「特に今日来て頂いたお客様は何物にも換え難い宝物。今日という日にお客様に来て頂けるスタッフがお客様に尽くしている…」
そして、なによりもこの2日目にお運び頂いたお客様との絆、九州屋本店が地域にある存在理由等などが証明され、悪天候下にも関わらず、ご来場されるお客様と九州屋本店の関係に感動され、懸命にご協力頂く各出展業者の方々の存在…。
今回の台風が我々に残したものは、年度スタートのビックイベントを目標未達とした 敗北感ではない。前年の50%という危機意識から奮起し、そこに44%を加えたというチームの勝利・満足感である。まさに、単なる受注会ではなく、地域やお客様に対して、お取引先とともにプレゼンテーションしようとする労使及び取引先一体となった“協働”の成果といって良い。
社長、(台風だけど)来て上げたわよ!”・・・今でも、開場一番に来場されたお客様の明るい声が脳裡を離れない。(FIN.)

21世紀経営クラブ 経営革新等認定支援機関 株式会社オリナス  谷口行利

最終更新日 ( 2016/07/29 Friday 13:16:22 JST )
 
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