トピックス
No.390【人は能力が及ばなくなると「逃げる」「言い訳」をする】-2005.1.25
更に読む...
 
Home arrow リサーチレポート arrow 織り成す経営 arrow 織り成す経営~企業承継期の経営 第22号-2016.4.28
織り成す経営~企業承継期の経営 第22号-2016.4.28 プリント メール
ユーザ評価: / 0
悪い良い 
2016/04/28 Thursday 17:00:17 JST

織り成す経営~企業承継期の経営 第22号-2016.4.28
『企業承継期の人材戦略~これからの人事制度に必要な3つのポイント』

 

筆者がお手伝いしている地方食品製造販売業では高年齢者はシルバーつまり“銀の卵”として重宝し、なかなか入ってこない若年齢層はゴールドつまり“金の卵”として入社を促進すべく、特長ある人事制度を構築したことを述べた。特に、“おばちゃん”の世話焼きを強みとしたペア制度で若年齢層や障がい者の方を育てるエルダー役を通して、若年齢層の人材力を高めようとしている。
ここで、人口減少社会での高齢化比率にふれた統計を少し紹介してみたい。65歳以上の高齢化比率の全国平均は26.0%で、最も高いのは秋田県の32.6%、最も低いのは沖縄県の19.0%になっている。なお、大分県29.6%、長崎県28.9%、宮崎県28.6%、鹿児島県28.6%、熊本県28.1%、佐賀県27.0%、福岡県25.1%であるから、九州は高齢化比率が高い。その背景を受けて、宮崎県では平成2761日現在で、79.0%(定年制なし1.6%、65歳以上定年17.4%、基準なしの65歳以上までの継続雇用制度60.0%)の事業所が高年齢者の戦力化を制度設計上重要視し、“銀の卵”(高年齢者)の活用に向けていろいろな人事制度構築を進めている。つまり、働く従業員サイドからみると、以前は60歳定年を踏まえ、50歳前後で管理職になり、ゆっくりとできる部分もあったが、平成3742日から、厚生年金65歳からの支給がスタートすることもあいまって、50歳前後でも後15年以上の職業人生が待っていることに備えなければならない。

一方で、平成282月での宮崎県の「有効求人倍率」は1.2と高いように見えるが、「正社員求人倍率」は0.69とかなり低い。つまり、高い「有効求人倍率」の正体は「非正社員求人倍率(パートタイム)」の2.3((15,002人=「有効求人」24,809人―「有効正社員求人」9,807人)/6,428人=「有効求職」20,714人―「有効正社員求職」14,286人))であろう。そして、男性の「有効求職者」では87%がフルタイム(=正社員)を希望し、4554歳で90.8%、5564歳で81.2%と高年齢者層になってもフルタイム希望が多い(65歳以上は58.6%)。女性は55.9%がフルタイム希望となっている。ライフスタイル上、出産や育児等もあり致し方ない部分もあるが、男性が育児休暇を取得する時代となれば、近い将来の変化もあるだろう。そこで、いまさら、性別どうのこうのはないのだが、やはり男性正社員求職者と事業主側の求人にアンマッチが存在していると思われる。
そこで、これから労働統計上の年齢帯のくくり上、中年齢者層(4554歳)は、現状の管理監督業務や専門業務に甘んずることなく、より事業主に「雇われる能力」を磨かなければならないのではないだろうか。そして、高年齢者層(55歳~64歳)になれば、その「雇われる能力」を十分に発揮して、フルタイムの座を射止める必要があるだろう。

ならば、「雇われる能力」とはなんだろう。参考となる統計に、独立行政法人高齢・障害・求職者支援機構が開発し、全国約3000社様の調査が実施された「仕事生活チェックリスト」がある。当チェックリストは、「雇われる能力」を測定するために、8つの要素(「効率追求力」「協働力」「業績貢献力」「価値創造力」「加齢変化適応力」「生涯現役力」「定年後変化対応力」「専門能力形成力」で構成している。
特に、「加齢変化適応力」「生涯現役力」「定年後変化対応力」は仕事意識に他ならない。
「加齢変化適応力」ではまず、ライフプランも念頭におき、健康で、機能低下にもある程度対応していくことが求められていく。アンチエイジングへの対応は早ければ早いほどよい。IT活用は時代の流れであり、コミュニケーションも積極的にかかわっていかなければならない。「生涯現役力」では、なによりも前向きな職場改善意識で仕事に取り組む意欲を維持し、組織に貢献していく取組みが必要だ。「定年後変化対応力」では定年までは無期契約が約束されていたが、有期契約で成果をあげていくプレッシャーへの対応力も必要だし、人事制度によっては、担う役割と責任によって賃金が変わってくる。そして、何よりも、今までの部下が上司となり、命令系統や目標面接のありようが逆転することにも対応していかなければならない。

いずれにしても、事業所は経営をしているのだから、組織運営上は世代交代が避けられない。これから、地方での中小企業経営は多様な人材を生かしつつ、生産性を維持し、高めていかなければならない。これからの人事制度の再構築には3つのポイントを挙げておく。第一は、生産性改革と労働時間の短縮(フルタイムが8Hという常識への挑戦)、第二に、現有、中高年齢者の“雇われる能力”を得るための就業意識向上研修や仕掛け、第三に売り手市場である“金の卵”、“パートタイマー”を採用定着させるための賃金・手当や福利厚生、教育制度の充実も含めた魅力づくりになるだろう。

 

21世紀経営クラブ 株式会社オリナス    谷口行利
Homepage http://www.orinas.co.jp
■□■ 多様性を育む組織風土作りや労働安全衛生法ストレスチェック対応のために!
オリナス企画開発監修WEBコミュニケーションシステム「ヒューマンアイズホットライン」が宮崎日日新聞朝刊に掲載されました!
http://www.orinas.co.jp/pdf/heh_miyanichi20150401.pdf

詳しくはこちら!⇒http://www.orinas.co.jp/pdf/heh.pdf

 
(C)2005 建設業経営コンサルタント 目加田経営事務所 組織活性化、売上げ向上、コストダウン、ISO取得支援、ビジョン策定のお手伝い 沖縄 大阪 京都. Powered by Mambo. Designed by MamboTheme - Mambo professional templates!